大日本印刷(株)〔DNP〕と(株)丸善ジュンク堂書店は、ジュンク堂書店池袋本店にプロジェクターとセンサを搭載した書棚型デジタルサイネージ「デジタルシェルフ」を導入し、動画やメッセージ等の配信による新たな書店メディアの実証実験を開始したと発表した。
DNPは2019年3月に、米国の流通・小売大手Kroger(クローガー)と、「デジタルシェルフ」とその関連サービスを日本市場で展開するための共同研究を開始しており、食品スーパー、家電量販店、ドラッグストア等さまざまな業態の小売と実証実験を進めている。今回、その一環として書店向けにカスタマイズした「デジタルシェルフ」の運用テストを実際の店舗で実施し、その広告効果を検証するとのこと。
◇プロジェクターとセンサを搭載した「デジタルシェルフ」の特長
1.動画による効果的な広告を配信
書棚の内部にプロジェクターを装備しており、紙のPOPではできなかったインパクトのある映像表現が可能。映画化された書籍の動画広告や書店員のおススメ情報など、書棚の書籍に合わせた広告等を随時配信する。また、一般的な電子POPよりも画面が横長で大きいため、高いアイキャッチ効果が期待できるという。
2.顧客の購買行動の可視化
来店客がデジタルシェルフの前で立ち止まった頻度や書籍を手に取った回数などをセンサで計測。「来店客が棚の前でどのように行動したか」「動画広告で足を止めた来店客は書棚に手を伸ばしたか」など、これまで把握が困難だった来店客の行動を可視化する。また、POSデータと組み合わせることで、顧客の購買行動を分析し、効果的な売場作りにつなげていくとのこと。
3.広告や動画をリアルタイムに配信し、書店員の業務負荷を軽減
従来は書店員が、書籍の入れ替えと連動して紙のPOP広告の差し替えを行っていたが、デジタルシェルフ用の広告は、インターネット経由で管理して配信するため、書店員の負荷を軽減する。また、容易に広告データの差し替えの設定ができるため、紙のPOP広告以上に、状況に応じた柔軟な広告配信が行えるという。
ニュースリリースサイト〔DNP〕:https://www.dnp.co.jp/news/detail/1192888_1587.html