OKI、伸縮するフレキシブル基板「伸縮FPC」を販売開始

OKIグループの電線事業会社OKI電線(株)は、伸縮するフレキシブル基板(注1)「伸縮FPC」を、新たなラインアップとして2019年6月より販売開始すると発表した。

今回販売開始した「伸縮FPC」は、伸縮性を実現するために、従来のFPC基材で広く使用されるポリイミド(注2)の代わりに、伸縮可能な基材を用いている。
この伸縮基材は、ゴムのように繰り返し伸縮できることに加え、耐熱性も有し、はんだによる部品の実装も可能。回路導体には従来のFPCと同様の銅配線を用いているが、配線を工夫することで、伸びる基材へ追従する。
また、銅配線を用いることで、伸縮時の導体抵抗値の変化が小さいという特長があるため、センサーとしても使用することができる。伸縮FPCを胸部に巻きつけ、銅配線内の信号変化を計測することにより胸部内の診断を行うウェラブルセンサーへの利用などが期待されているという。

注1:フレキシブル基板
フレキシブルプリント配線板のことで、FPC(Flexible printed circuits)とも呼ばれる。最大の特長は、薄さと柔らかさで、曲げてもその電気的特性は変化せず、その性能を発揮できるメリットがある。
注2:ポリイミド
エンジニアリングプラスチックの一種。剛直で強固な分子構造を持ち、高分子中で最高レベルの熱的、機械的、化学的性質を持つ。FPC材料の絶縁基材として広く用いられている。

プレススリリース(OKI):
https://www.oki.com/jp/press/2019/06/z19016.html?_ga=2.244632453.