NITE、自動車の慣性測定装置を校正する事業者を初認定

 独立行政法人製品評価技術基盤機構〔NITE(ナイト)〕は、2024年11月11日、トヨタテクニカルディベロップメント(株)を、国際規格ISO/IEC 17025[1]に適合する“慣性測定装置”[2]の校正事業者として国内で初めて認定[3]した。

 慣性センサ[2] は、自動車分野では横滑り防止装置等に搭載され、車体の制御に用いられている。人や自動車の道路への突然の飛び出しを自動で回避する等の自動運転技術の実現には、より高度な車体の制御が必要となり、慣性センサの正確さが求められるため、その評価を行う標準器となる“慣性測定装置”が示す角速度等の正確さが鍵となる。

 今回NITEが同社を国内で認定したことにより、国内自動車メーカーは、国際的に信頼性の高い校正事業者による校正を国内で受けることが可能となり、自動運転技術の開発が促進されることが期待できるという。

[1] 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項。ISO/IEC 17025の詳細は、以下Webページ参照。
 https://www.nite.go.jp/iajapan/aboutus/ippan/iso17025.html

[2] 慣性測定装置、慣性センサ(IMU:Inertial Measurement Unit)とは、3次元の慣性運動を検出する装置。角速度と加速度を高精度に計測し、計測結果を利用することで、人やモノの運動状態や姿勢を測定することができる。

[3] NITEは、製品評価技術基盤機構認定制度(ASNITE)において、ISO/IEC 17025に基づく校正事業者の認定を行っている。詳細は以下Webページ参照。
 https://www.nite.go.jp/iajapan/asnite/outline/index.html

プレスリリースサイト:https://kyodonewsprwire.jp/press/release/202411069426/html