パナソニック ホールディングス(株)ならびにパナソニック オペレーショナルエクセレンス(株)は、2024年4月に九州工業大学との共同研究にて設計・製造を行った3Uサイズ(10 cm x 10 cm x 30 cm)の超小型人工衛星「CURTIS」を国際宇宙ステーション(以下、ISS)から放出し、「CURTIS」そのものの動作実証とともに、パナソニックグループにて製造販売している部品やコンポーネンツの宇宙空間での技術実証を実施している。このたび、搭載しているパナソニック オートモーティブシステムズ(株)の車載カメラの実証により得られた画像を公開した。
人工衛星や宇宙機器には様々な電子部品やコンポーネンツが搭載されていくことが想定される中、地上で利用されている車載カメラを用いて宇宙空間での静止画及び動画撮影の実証を行っている。宇宙空間や地球上空からの撮影、ならびにISSから放出された20秒後に行ったISSの撮影にも成功した。技術実証を通じ、宇宙用途として転用できる可能性を検証していくという。
■車載カメラの特徴
車載カメラは身近なスマホ、デジカメなどとは異なり、軽量でありながら、低温から高温までの幅広い温度条件範囲での使用や、防塵・防滴、振動・衝撃に対する高信頼性など、様々なシーンでの高い視認性が求められる。
また、宇宙空間での技術実証にあたり、宇宙空間で必要とされる熱真空試験、振動試験、放射線照射試験などの地上での信頼性試験に合格している。
<仕様>
・HDR(ハイダイナミックレンジ)対応260万画素CMOSセンサー採用
・ローカルトーンマッピング(局所輝度補正)技術により白飛び、黒つぶれを防止し、適正コントラストを実現
・低遅延、非圧縮の高速LVDS(Low Voltage Differential Signal)同軸デジタル伝送
・動作温度:-30℃~85℃
※本成果の一部は、経済産業省 産業技術実用化開発事業費補助金(令和2年度~令和4年度)、情報処理・サービス・製造産業振興研究開発等事業費補助金(令和5年度)を活用した研究開発において得られたものである。
プレスリリースサイト(panasonic):https://news.panasonic.com/jp/topics/205856