ローデ・シュワルツの新しいR&S SMB100Bアナログ・マイクロ波信号発生器は最高40 GHzのアナログ信号生成に対し、ミッドレンジ・クラスとして市場最高水準の優れた性能を発揮する。
この汎用なR&S SMB100Bは、簡単な操作性と包括的な機能性により、8 kHz~40 GHzの高純度なアナログ信号や高い出力を必要とするさまざまなアプリケーションに最適である。レーダー受信機や半導体部品、アップコンバータ/ダウンコンバータ、アンプなどのテストが代表的な用途に挙げられる。高い出力と低い位相雑音を両立しており、ブロッキング・テストにおいて干渉源を模擬するのにも理想的である。
R&S SMB100Bマイクロ波信号発生器は、すべての搬送波周波数に対して非常に低いSSB(single sideband)位相雑音、非高調波の効果的な抑制、低い広帯域ノイズをともに兼ね備えた高純度な信号生成を特長としている。もっと優れた近接位相雑音と周波数安定性を実現し、温度による性能の変動も抑えたいというユーザーに向けては、標準のOXCO基準発振器に加えて、全周波数帯域でより高い性能を発揮するモデルも用意している。従来の10 MHzの基準周波数のほか、オプションとして1 MHz~100 MHz、または1 GHzの基準周波数信号も選択可能である。さらに、実測値として20 GHzで25 dBm、40 GHzで19.5 dBmの高出力オプションがあり、キーコードで有効化できるため、ユーザーは購入後でもインストールできる。R&SSMB100Bマイクロ波信号発生器はカバー可能なマイクロ波周波数レンジに比して、軽量(10.7 kg)かつコンパクトであり、19インチ・ラックに収めてもその高さはわずか2ラック分に過ぎない。
R&S SMB100B自体の直接的な出力のレベル確度は非常に優れているが、必要な信号の周波数が上がるごとに機器に正しく入力できるレベルを得るには難しい課題が増えていく。そこでR&S SMB100Bは、追加のテスト・フィクスチャやケーブル、アンプを用いたセットアップで発生するパス損失や信号の変動を補正するため、2つの特別な機能を備えている。これらの機能によって、リファレンス・プレーンとなる被試験デバイス(DUT)の入力において所定のパワーレベルが得られるようになる。その1つであるユーザー補正機能(UCOR)では、セットアップの周波数特性が既知で安定している場合に補正を行える。しかしながら、特にセットアップにアンプなどの能動デバイスが追加されている場合には未確定な要素が残る。外部の追加アンプを使ったセットアップでは、その周波数特性がレベルや温度によって変化する可能性があるからだ。こうしたすべての変動は、適切な R&S NRP パワー・センサで DUT への入力レベル、つまり必要なリファレンス・プレーンでの入力レベルを連続的に測定し、その測定レベルを信号発生器にフィードバックしながら出力パワーを調整するというクローズドループ・パワー制御を行えば補正が可能である。こうしたユースケースの詳細については、アプリケーションノート1GP141で確認できる。
R&S SMB100Bは、細部にいたるまでユーザーフレンドリな製品となっている。たとえば、ユーザー独自のカスタムなメニューを作成でき、頻繁に使用するパラメータをいつでも使用できるようになる。また、SCPIマクロ・レコーダーを使用しながら測定をマニュアルでセットアップして実行し、測定を自動化するコードを生成しておけば、コード・ジェネレーターを使ってMATLAB®などの言語にコマンドをエクスポートできる。さらにR&S Legacy Proを使えば、R&S SMB100B(その他のローデ・シュワルツのテスト機器も含めて)は、R&S SMB100Aや他社の測定器なども直接エミュレートすることが可能である。
プレスリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000085.000104512.html