STマイクロエレクトロニクスは、8チャネル・ハイサイド・スイッチ「IPS8200HQ」および「IPS8200HQ-1」を発表した。
これらの製品は、インテリジェントな機能と柔軟性を兼ね備え、チャネル当たりわずか110mΩ(Typ.)のオン抵抗(RDS(on))でシステム効率を維持する。小型パッケージで提供されるため、基板面積の削減に貢献する。
IPS8200HQ(0.7A)およびIPS8200HQ-1(1.0A)は、容量性負荷、抵抗負荷、インダクタンス負荷を駆動し、片側を接地接続する。動作電圧範囲は10.5V~36Vで、3.3V / 5V対応ロジック入力を備えており、PLC、分散型I/O、産業用PC周辺機器、CNC装置などに最適である。また、シリアル(SPI)またはパラレル接続でそれぞれ制御できるため、システム設計の柔軟性向上に貢献する。
両製品ともにデバイス保護機能を内蔵しており、専用の診断ピンを通じたステータス表示によってインテリジェントなシステム管理をサポートする。保護機能として、出力過負荷(OVL)、接合部過熱(OVT)、および短絡保護をチャネルごとに搭載するほか、減電圧ロックアウト(UVLO)機能や、グランドとの断線に対する自動シャットオフ機能も備えている。診断出力は、電源電圧の電力良否、ケース過熱、SPI故障、接合部過熱を示す。
また、これらの製品は各出力チャネルのステータスを表示するLEDドライバを搭載している。内蔵の100mA DC-DC電圧レギュレータは、LEDドライバや、SPIロジック、入力回路に電源を供給するほか、フォトカプラやデジタル・アイソレータなどの外付け部品への電源供給にも使用可能である。
さらに、ESD耐性やバースト耐性、サージ耐性に関するIEC 61000-4規格に準拠しており、産業用制御機器向けのIEC 61131-2規格における機能要件およびEMC要件への準拠が要求される機器に適している。
IPS8200HQおよびIPS8200HQ-1は現在量産中で、DFN48パッケージ(8 x 6mm)で提供される。単価は、1000個購入時に5.11ドル。
両製品の評価に役立つ2種類の産業用デジタル出力機能拡張ボードも提供されている。IPS8200HQ(0.7A)を搭載した「X-NUCLEO-OUT16A1」および、IPS8200HQ-1(1.0A)を搭載した「X-NUCLEO-OUT17A1」がそれぞれ入手可能で、単価は67.00ドル。これらのボードは、STM32 Nucleoボードと組み合わせて使用するもので、STのeStore( https://estore.st.com/en/ )から入手可能であるという。
プレスリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001368.000001337.html