メインマーク(株)はグループ会社であるメインマーク・ストラクチュアル・コンサルティング(株)と藤沢市、埼玉大学との産学官連携により進めている研究において、体感できない微振動も感知できるICTセンサを2022年12月9日・16日に藤沢市内に設置し、振動データの計測を開始した。ICTセンシング技術を活用し法面の災害予兆を検知する取り組みは全国で初めてという。
■背景
近年、地球温暖化や気候変動を背景とした豪雨などの自然災害が増加している。政府は、災害から国⺠の命と暮らしを守るために国土強靭化をはじめとする防災・減災対策の取組みを進めている。
地方自治体においては、老朽化が進んだ道路法面や橋梁、土砂災害の危険度が高い公園緑地や山林の急斜面等で、豪雨などによる土砂崩れや橋梁の落橋事故が発生し、住⺠の安心安全を確保することが求められている。
■共同研究の目的と内容
ICTセンシング技術を活用し法面、急斜面の変化を計測することで、災害予兆を遠隔管理・把握し、防災・減災に役立てる保険商品やサービス開発について検討している。
土砂災害などによる被害を最小限に抑えるための備えに貢献し、人命を守る。また、管理者側の安全確保や業務の効率化に加え、減災対策の突発的な支出を保険で補填することで経済的合理性の向上を目指す。
2022年12月9日に藤沢市内道路沿いの法面にICTセンサ9機、16日には公園内の法面に6機を設置し、振動の計測を開始した。収集したデータはクラウド上に保存し、法面の変化の有無を分析する。2024年3月末まで研究を進め、災害の予兆が検知できるか検証していく。
崩落の直接的な原因となる豪雨や地震による大きな振動だけでなく、体に感じない微振動も含めたデータを収集し分析できることが本研究の最大の特⻑で、地盤情報の分析を通じて災害の予兆となる変化を検出し、防災・減災につなげていきたいとしている。
■本研究の体制
研究名称:ICTセンシング技術を活用したインフラ(法面、急斜面等)における台風や豪雨などによる災害発生の予兆検知および予兆を踏まえた防災・減災に資する保険商品の開発の検討
研究体制:損害保険ジャパン(株)
朝日航洋(株)
メインマーク・ストラクチュアル・コンサルティング(株)
藤沢市
国立大学法人埼玉大学
ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000044633.html