オンセミ、10BASE-T1Sイーサネット・コントローラ「NCN26010」

オンセミ(onsemi)は、インダストリアル環境において信頼性の高いマルチポイント通信を実現するよう設計された新製品の10BASE-T1Sイーサネット・コントローラ「NCN26010」を発表した。
NCN26010は、架設を簡素化し、より大きなデータスループットを実現し、IEEE 802.3cg規格で要求されるノード数の5倍を超える40ノード以上を1つのツイストペアで可能にして、架設コストとセットアップの複雑さを軽減する。

NCN261010、および本製品をサポートする開発用ハードウェアは、オンセミの正規販売代理店を通じて現在入手可能。

NCN26010は、キャビネット内配線では帯域幅を大幅に向上させながら、配線数を最大70%削減する。バックプレーンでは、データレートやレイテンシに影響を与えることなく、レイアウトや配電を簡素化できる。また、データケーブルに電力を供給できるため、複雑なセンサネットワークもシンプルで低コストのケーブル配線で構築できる。

この新コントローラは、従来のポイント・ツー・ポイントおよびマルチポイントの産業用通信規格を効果的に置き換えるマルチドロップ10BASE-T1S(802.3cg)イーサネット規格を実装している。T1S MAC/PHYは、RS-485、CAN、RS-232、HARTなどの置き換えが可能。その結果、既存の配線でより大きなデータスループットを実現し、ネットワークの架設で最大の出費となりがちな配線の引き直しの必要性を排除できる。

本コントローラ NCN26010 を用いたシングルペアイーサネットの架設は、配線の数、量、コストを削減し、マルチドロップ機能により、センサなどの複数のノードを1つのツイストペアに接続できる。また、電気的ノイズの多いインダストリアル環境での架設に有効な、独自のノイズ耐性機能を搭載している。

さらに、NCN26010は既存のT1Sソリューションよりもラインピンの静電容量が小さく、1つのネットワークにより多くのノードを実装できる。NCN26010との通信はSPIで行えるため、ピン数が少なく、パッケージサイズも小さくなっている。NCN26010は業界初の10BASE-T1S用PHY + MACコントローラで、外部MACを必要とせずにコントローラ、センサ、その他のデバイスに接続できる。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000199.000035474.html