(株)ルートレック・ネットワークスは、農林水産省スマート農業実証プロジェクト「新しい時代を切り開く直売型スマートイチゴ生産・経営モデル実証コンソーシアム」(以下「本コンソーシアム」)の実証実験に参加し、AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」導入による、作業時間削減、収量向上を実証した。
■「新しい時代を切り開く直売型スマートイチゴ生産・経営モデル実証コンソーシアム」について
本コンソーシアムは、直売イチゴ経営におけるスマートフードチェーン構築による、データ駆動型高収益経営体系の実証プロジェクトを指す。中山間地における直売型イチゴ経営において、生産から販売まで一貫したスマート農業(スマートフードチェーン)を展開し、高収益イチゴ経営を実証する取り組みである。同社は「中小規模パイプハウスにおける低コスト環境制御」というテーマの中で、AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」を提供した。
※構成員:茨城県(農業総合センター園芸研究所ほか)、つづく農園、(株)イノフィス、(株)サカタのタネ、(株)ルートレック・ネットワークス
■実証結果
①低コストな環境制御装置(UECS)による温度管理とゼロアグリによる養水分管理により、正常果の収穫量は、慣行比で17.3%増収、廃棄果実量は、慣行比で60.7%減少した。
②ゼロアグリの自動潅水機能の活用により、定植後の潅水作業時間を、慣行比で42時間/10a削減した。
今後は、厳寒期から暖候期における更なる適切な環境制御を進め、本コンソーシアムの目標である所得6割増、収量3割増を達成するために取組みを行うという。
■ゼロアグリとは
センサ情報や気象情報を元に作物にとって最適な潅水量と施肥量をAIが判断し自動で供給することができる、IoT技術を活用した潅水施肥システム。自動化による大幅な省力化、潅水施肥の安定による作物の収量および品質の向上、減肥効果等の実現が可能。2015年より国内外への本格出荷を開始し、現在全国の農家・農業試験場にて累計が300台以上導入されているとのこと。
ゼロアグリ公式サイト:https://www.zero-agri.jp/
ニュースリリースサイト(routrek):https://www.routrek.co.jp/news/220303-smartagri-report/