アールティ、研究用ティーンサイズヒューマノイドロボット「Bonobo」発売

株式会社アールティは、人型サービスロボットの研究開発促進のため、研究者が触って体感しながら開発できる、本質安全を重視したティーンサイズのヒューマノイドロボット「Bonobo(読み:ボノボ)」を開発した。

┃開発の背景
 アールティには創業時から「サービスロボットとは触れる、触れあえるものであってほしい」という思いがあり、その思いに基づいて、着ぐるみを着て人と握手やハグができるようなエンターテインメントロボット「RIC90(読み:リックキュウジュウ)」や、人の隣でも安全に働ける人型協働ロボット「Foodly(読み:フードリー)」などの開発、販売を続けてきた。
 協働ロボット、サービスロボットの研究開発用教材としては、軽量かつコンパクトでスタイリッシュをコンセプトとしたアームロボット「CRANE-X7(読み:クラインエックスセブン)」や、上半身型ロボット「Sciurus17(読み:シューラスセブンティーン)」を展開し、大学や企業の研究機関などに利用されてきたが、人型(二足歩行)ロボットでも同様のコンセプトの製品が欲しいとの要望を貰ったことから、今回ティーンサイズのヒューマノイドロボット「Bonobo」としての製品化に至った。
 製品名については、ヒト科チンパンジー属の霊長類ボノボ(Pan paniscus)が遺伝学上もっとも人に近く平和的な動物と言われていることから、人に近い形状で安全を重視したロボットとして同じ名前を採用し「Bonobo」としたという。

┃Bonoboの概要
 サービスロボットや歩行ロボット、コミュニケーションロボットの研究に使えるヒューマノイドロボット。身長120cmのコンパクトサイズで、腕の長さは小柄な成人をモデルにしている。
 ボディを3Dプリンタ製のプラスチック外装にすることで、全体で約15kgと軽量にしており、研究者が一人でも持って移動させることが出来る。全関節80W以下のモータを使用してアーム等の動く力が強くなりすぎないように配慮するほか、挟み込みを防止する設計構造にすることで使用時の本質安全にも優れている。
 従来の同コンセプト製品と同じく、持ち運びや稼働中の運用を楽にしたい、アームやボディを触って体感しながら、触れるサービスロボットや協働ロボットの研究開発を進めたい場合に適したヒューマノイドロボット。
 頭部にはデプスカメラを標準搭載しており、対象物の認識や障害物回避の腕の軌道生成などが研究できるとのこと。

ニュースリリースサイト(rt-net):https://rt-net.jp/notice/20210610/