単眼・ステレオ共に対応可能な高精度visual SLAM技術「DVF SLAM」の開発に成功

(株)Proxima Technologyは、深層学習を用いた独自のvisual SLAM技術「DVF SLAM」を2021年5月13日より提供を開始した。

【背景】
近年では自動運転の発展に伴いSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)と呼ばれる技術の需要が大きく高まっている。これは自己位置の推定と地図の作成を同時に行う技術であり、Lidarやステレオカメラ、単眼カメラなど様々なセンサから得られるデータに対して適用される。
特にvisual SLAMと呼ばれる画像ベースのSLAM技術は、カメラを使えるというメリットから注目されている。一方で現状のvisual SLAMには以下のような課題がある。
・特徴点ベースの手法ではスパース(すかすか)な地図しか得られない
・計算が重くリアルタイムでの実行が難しい
・純回転のような動作に弱い
・誘拐に弱い
同社がこの度開発したDVF SLAMでは上記のような欠点を深層学習を含めた新機軸のアイデアをふんだんに取り込むことで解決することに成功したとのこと。

【DVF SLAMの特徴】
1. 特徴量空間上で最適化の計算を行うため高速かつロバスト
 DVF SLAMではニューラルネットによって抽出された低次元の特徴量空間(Code Manifold)上で最適化計算を行うため、高速でかつノイズや誤差に対してロバストな再構成が可能。

2. 画像検索アルゴリズムを用いたループ検出&誘拐への対応
 ニューラルネットによって抽出された特徴量をデータベースに保存しておくことで過去の記憶をコンパクトに保持することが出来るので、現在地と過去の来訪箇所との対応や未知な場所かどうかの判定が効率的に実行できる。

詳細サイト(Proxima Technology):https://proxima-ai-tech.com/tech_dvfslam