広範な電源電圧範囲と動作温度範囲で設計柔軟性を実現する高精度低ノイズ・オペアンプ

STマイクロエレクトロニクス(ST)は、広範な電源電圧範囲および動作温度範囲にわたり、安定した特性を維持する高精度オペアンプTSB712Aを発表した。同製品は、産業機器や車載システムなどのさまざまな用途向けに、優れたコスト効率と性能を提供するという。

TSB712Aは、2.7V〜36V、または±18Vの動作電源電圧を持ち、多様な設計に対応する高い柔軟性と信頼性を特徴としているため、システム開発を簡略化することが可能で、さらに、動作温度範囲も-40°C〜125°Cと広く、最大オフセット・ドリフトは2.8uV/°Cとのこと。

低入力電圧ノイズ(12nV/√Hz)を特徴とするTSB712Aは、小振幅の信号処理と優れた分解能を実現。入力オフセット電圧が300uVと非常に低く、高精度の測定および監視用の回路設計に最適。6MHzの利得帯域幅積(GBW)と3V/usのスルー・レートは、低〜中周波数で正確な信号処理を可能にする。さらに高いゲインで広い帯域幅が要求される回路には、22MHzのGBWで同等の消費電流と低ノイズ特性を持つ非補償型のTSB7192Aを使用することができる。
入力フィルタを内蔵しているTSB712Aは、広周波数帯域にわたって高いEMI除去比(EMIRR)を実現できるため、産業機器や車載システムといったノイズの多い環境や無線機器の近辺でも、干渉の影響を最小限に抑えられる。

また、TSB712Aは、レール・ツー・レールの入出力を備え、ハイサイド / ローサイド電流検知、データ取得、ホール・センサのインタフェース、アクチュエータの駆動、モータ制御などに適しており、産業機器の制御および監視、計測、テストおよび測定など、多様な用途に使用できる。さらに、2018年9月に提供が開始される車載対応の製品は、高度運転支援システム(ADAS)、ボディ、インフォテインメント、パワートレインなど、車載システム全般に使用可能である。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000887.000001337.html