ARスマート・グラスの開発を加速させるLaSAR™ Allianceの設立

STマイクロエレクトロニクスは、拡張現実(AR)スマート・グラス・ソリューションの開発と普及を促進する「LaSAR™ Alliance」(Laser Scanning for Augmented Reality)を設立したことを発表した。主要な技術開発企業、サプライヤおよび製造メーカーで構成されるLaSAR Allianceの設立メンバーは、ST、Applied Materials社、Dispelix社、Mega1社およびOsram社。

LaSAR Allianceは、1日中着用できるARスマート・グラスの開発に取り組んでいる。このようなARスマート・グラスには、小型・軽量で消費電力を抑えつつ、良好な視野角(FoV)と広いアイボックスを実現するという技術的課題があり、メンバー各社は、STが開発したレーザー・ビーム・スキャニング(LBS)ソリューションをベースとするNear Eyeディスプレイにより、これらの課題に対応することができるという認識のもとLaSAR Allianceを設立したという。

LaSAR Allianceには、ARスマート・グラスを開発する上で基盤となる要素がすべて集約されており、STのMEMSマイクロ・ミラー・プラットフォームおよびBCDプロセス(※)における専門技術、Osram社の小型照明光源、Applied Materials社とDispelix社の先進的なウェーブ・ガイドといった製品をMega1社の小型光学エンジンに集積する。これにより、スタイリッシュかつ機能性に優れ、快適に装着でき、アプリケーションに応じて重要な情報を提供するARスマート・グラスの開発が実現する。LaSAR Allianceのミッションは、ARスマート・グラス・アプリケーションの迅速な開発、採用、量産に必要なあらゆる重要技術の開発、入手、サポートを促進することとしている。

(※) BCD(BIPOLAR-CMOS-DMOS)プロセスは、パワー半導体分野における主要な技術。STは、1980年代半ばより、この画期的な技術の開発を続けている。BCDプロセスは、高精度のアナログ信号処理機能向けバイポーラ、デジタル設計向けCMOS(相補型金属酸化膜半導体)、電力および高耐圧素子向けDMOS(二重拡散金属酸化膜半導体)という3つの異なるプロセス技術の優位性をワン・チップに集積する。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001091.000001337.html