Raspberry Piを活用したエッジAIカメラの取り扱いを開始

(株)JVCケンウッドは、産業用オープンソースハードウェア(OSH)の企画・製造ベンチャーである(株)ビズライト・テクノロジー製のエッジAIカメラ製品について、総販売代理店として取り扱いを開始することを発表した。

【エッジAIカメラとは】
サーバーやクラウド側で映像・画像のAI処理を行う従来型のカメラと異なり、エッジ(カメラ)側でAI処理を行うカメラのこと。処理結果のみをサーバーやクラウドへ送信するため、処理スピードの向上と情報漏洩リスクの低減が期待できる。

■ビズライト・テクノロジー社製エッジAIカメラの取り扱いについて
今回取り扱いを開始するエッジAIカメラは、OSHであるRaspberry Pi(ラズベリーパイ)を活用し、OSHの産業用途展開に多くの実績を持つビズライト・テクノロジー社と、家庭用・業務用ビデオカメラやドライブレコーダーなどの開発で培った映像光学技術を有するJVCケンウッドの協業により開発したという。
同社はビズライト・テクノロジー社とエッジAIカメラの共同開発を行い、すでにそのプロトタイプを活用した銀行の実店舗における振り込め詐欺を未然に防ぐソリューションの実証実験も開始しているが(2020年7月1日広報発表)、このたび、このエッジAIカメラをビズライト・テクノロジー社が製品化し、同社が総販売代理店として取り扱いを開始する。
本製品は、人間の五感機能をセンサで補う「EXensors(エクセンサーズ)」シリーズとして展開する。
同社の映像光学技術を活用し、小型・軽量ながら高精細な映像記録を実現。カメラ側でAI判断(推論処理)のカスタマイズができ、人数カウントや駐車場のナンバープレート確認、マーケティング用途など、さまざまなシーンでの活用が期待できるとのこと。(2020年10月下旬出荷予定)

■「EXensors(エクセンサーズ)」シリーズの概要
「EXensors(エクセンサーズ)」は、”外付けする追加機能”を意味する「EX」とデータを感知する「Sensor」の組み合わせによる造語。同社はこのエッジAIカメラを核に、各種エッジセンサ製品やIoTシステム製品と組み合わせることで、”外付けする追加機能”により人間の五感機能をサポートするエッジセンサ群として、工場での製品不良検品やアナログメータの読み込みなど、膨大な映像・画像のデータ処理を必要とするさまざまな分野に展開していく。
また、骨格推定エンジンをはじめ、顔認証、年齢推定などのAIエンジン・アプリケーションをエッジAIカメラに搭載することで、幅広いソリューションの提供が可能となる。今後も当社は、多くのAIベンダーや関連ソリューションを持つ企業とパートナリングを創出し、事業への展開を目指すとしている。

ニュースリリースサイト(JVCKENWOOD):
https://www.jvckenwood.com/jp/press/2020/09/press_200923_1.html