ams、最小の近接/光センサモジュールを発表

amsジャパン(株)は7月29日、最小の環境光センサ(ALS)と近接検出機能を統合するモジュールを発表した。
中価格帯市場へ展開するスマートフォンメーカーによる、実質的なベゼルレス・スマートフォン開発を可能にする。TMD2755モジュールは現在市販される同等のデバイスよりも表面積で40%、体積で64%小さくなっているとのこと。

TMD2755は完全に統合された3-in-1センサソリューションであり、携帯電話メーカーの実装を容易にし、必要な基板面積を縮小することで、クラス最高の薄型システム設計を可能にする。
TMD2755は低消費電力VCSELエミッター(工場にて校正済みのドライバー内蔵)、IR光検出器、環境光センサを狭い占有面積と0.6mm高の薄型パッケージに収めている。新型のTMD2755モジュールの占有面積はわずか1.1mm×3.25mmと、市場で次に小さな同等の3-in-1(IRエミッター+IR検出器+環境光センサ)モジュールよりも40%小型化されている。また、高さはわずか0.6mmとなっており、体積も64%縮小されているという。

amsは、スマートフォンメーカーが市場経済の変化に合わせてとのことラインアップを拡張する動きに合わせ、新たな市場へ最適なソリューションを提供している。近接検知と光検知機能をより狭いベゼルへ内蔵可能にすることで、TMD2755はスマートフォンメーカーが進める本体に対するディスプレイの可視領域の拡大を後押する。これにより、スマートフォン市場の中価格帯において、より魅力的な製品を消費者に提供することが可能になる。

この価格帯で狭ベゼルと大型ディスプレイを備える製品は、共通して近接/光センサとカバーガラスのエアギャップを大きく設けている。TMD2755は、ディスプレイとスマートフォンの端との距離が1mm未満で、センサがスマートフォン内部深くに搭載されているため大きなエアギャップを必要とするスマートフォンに最適。オフセットされたエミッター/検出器の配列により、このセンサソリューションをタッチパネルのガラスから遠ざけることが可能となり、光学動作のためにガラス内部に小さなスロット幅のみ必要となる。

本デバイスは高クロストーク補償を特徴とし、不要な反射クロストークを補償することで拡散率の高いガラスの後方での動作を支える。また、低光環境での暗いガラスの背後であっても正確で安定した測定を行う。TMD2755はライトパイプとインターポーザを不要にし、全体の部材コストを下げることで、非常に低コストなソリューションを提供する。さらに、スマートフォンメーカーはTMD2755に基づいた1つの光学センシングソリューションを複数のモデルへ展開できるため、開発の労力を削減し、在庫として抱える必要のある部品数を最小限に抑えられるとしている。

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