KLA Corporationは2020年7月20日、革新的なeSL10™電子ビームパターン付きウェーハ欠陥検査システムを発表した。
この新システムは、光学式またはその他の電子ビーム欠陥検出プラットフォームでは通常捕捉できない欠陥を検出し、レポートすることにより、極端紫外線(EUV)リソグラフィを利用するチップを含む高性能のロジックチップとメモリーチップを市場に投入するまでの期間を短縮するために設計されている。数年にわたる研究開発に基づく複数の革新的テクノロジーを利用して基礎から構築されたeSL10は、市場の他の電子ビームシステムでは実現できない卓越した高解像度かつ高速な検査能力を提供するという。
eSL10電子ビーム検査システムは、重大な欠陥検出のギャップを埋めるための機能を支える複数の革新的なテクノロジーを採用している。独自の電子光学設計は、多様なプロセス工程とデバイスタイプの欠陥検出を可能にする業界で最も広範な動作範囲を提供する。Yellowstone™スキャニングモードは、解像度を低下させずに高速動作をサポートし、疑わしいホットスポットの効率的な調査や幅広い領域内の欠陥検出のために、1回のスキャンあたり100億ピクセルの情報を使用。Simul-6™センサテクノロジーは、1回のスキャンで表面、トポグラフィー、材料のコントラストとディープトレンチの情報を収集し、検査の困難なデバイスの構造と材料内の様々な欠陥タイプを特定するために必要な時間を短縮する。先進的な人工知能(AI)システムを備えたeSL10は、ICメーカーの進化する検査要件に適応するディープラーニングアルゴリズムを採用し、デバイスの性能に最も重要な欠陥を特定するとのこと。
eSL10とKLAの主力商品である39xx(「第5世代」)と29xx(「第4世代」)のブロードバンド光学ウェーハ欠陥検出システムを組み合わせることにより、高度なICテクノロジー向けの強力な欠陥検出・モニタリングソリューションが実現される。これらのシステムが一体となって歩留まりと信頼性を高め、より速やかに重大な欠陥を検出し、研究開発から生産に至るまで欠陥問題の解決の迅速化を実現するとしている。
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