モーションリブ(株)は、 汎用力触覚ICチップ「AbcCore」により、市販の協働ロボットを使って力触覚を双方向に伝送する遠隔操作システムを開発した。
ロボットの遠隔操作による人手作業の代行は、危険作業における作業員の安全確保や、製造・保守作業のリモート化による業務効率改善など、様々な場面での活用が期待されている。また、力加減を伴う作業をロボットの遠隔操作で行う場合、位置や力の力触覚情報をリアルタイムかつ双方向に伝えることが作業効率に影響することが知られている。今回開発したシステムを利用することで、市販の協働ロボットで「作業者の力加減を伴う動作」「 作業対象のモノの感触」といった力触覚情報を双方向に伝送する遠隔操作システムを構築することが可能となり、また、協働ロボットの力加減を直感的に操作できるため、離れた場所からの安全・柔軟な遠隔作業が可能となるという。
これまで力触覚を有する遠隔操作システムをAbcCoreで構築するためには、専用の装置を製作する必要があったため、コストや時間が掛かる傾向にあった。本システムを適用することで、市販の協働ロボットをそのまま活用できるため、短期間かつ容易に、力触覚伝送機能を有する安全な遠隔操作システムを構築することが可能とのこと。
本システムを利用するメリット
・ロボットアームの設計・製作期間の大幅な短縮
・協働ロボットならではの特性を踏襲した安全性
・市販の協働ロボットに準じた、出力・サイズ・自由度の豊富なバリエーション
本システムは、リアルハプティクス技術協議会(※)の加盟企業との共同研究開発の中で提供を開始。
※ リアルハプティクス技術協議会:リアルハプティクスを利用し、新たなビジネスの立ち上げ及び促進を目的とし、慶應義塾大学が運営する産学連携の協議会
プレスリリースサイト(MOTION LIB):https://www.motionlib.com/assets/press/PR20200003.pdf