JSSJ、ミズノ、CARTIVATOR、SkyDrive、4社で『空飛ぶクルマの乗員用座席』を共同開発

 ジョイソン・セイフティ・システムズ・ジャパン(株)(以下 JSSJ)、ミズノ(株)と有志団体 CARTIVATOR 、(株)SkyDriveは、2023年の実用化を目指してCARTIVATORとSkyDriveが開発を進める『空飛ぶクルマ』の乗員用座席の共同開発を進め、性能確認試験を開始したことを発表した。

■共同開発に至った経緯
CARTIVATORとSkyDriveは、『空飛ぶクルマ』の共同開発を進め、2023年の販売開始を目指している。機体開発を進めて行く中で、非常着陸時に乗員を保護する衝撃緩衝機能が備わった乗員用の座席は、『空飛ぶクルマ』の構成品の中で最も重要な部品のひとつだが、航空機レベルの性能を有する既製品が大変希少で入手が困難であるということ、また入手できたとしても、既製品は既存の航空機用に開発されているため『空飛ぶクルマ』と使用状態の想定に違いがあり取扱いが難しいということが、これまでの課題であったという。
そんな中、自動車安全分野のJSSJと、スポーツ品メーカーのミズノがシューズのクッション性と安定性を両立させるためソール部分の基幹機能として用いる独自の波形プレート『ミズノウエーブ』※の技術を応用し、4社で、軽量高性能な「衝撃緩衝装置が内蔵されたシート」の開発を進める事になり、この1年、研究開発を進め、このたび性能確認試験を実施したとのこと。
性能確認試験の概要と結果は以下のとおり。

■性能確認試験概要・結果
日時 : 2020年3月3日(火)
場所 : ジョイソン・セイフティ・システムズ・ジャパン(株) 愛知川製造所
試験内容 : 衝撃緩衝装置(ミズノウエーブ)内蔵の『空飛ぶクルマ』乗員用座席プロトタイプの性能確認を目的とした試験で、自動車のシートベルトやエアバッグの性能確認用に衝突状態の模擬をすることのできるSLED試験機を使用した。試験の結果、ミズノウエーブについては、設計通りの性能を発揮することが確認できたほか、一般的な航空機用の座席よりも乗員の腰椎の負担(荷重レベル)をかなり低く抑えることが出来る可能性があるということも分かったという。

今後も、安全を最優先に4社で『空飛ぶクルマ』の乗員用座席の開発を推進し、新たなモビリティ社会の創造に貢献していくとしている。

※ミズノウエーブ:ミズノ独自の波形プレート。縦方向の衝撃を吸収し、横方向のズレには安定性を発揮することで、シューズに求められるクッション性と安定性を両立させている。

ニュースリリースサイト(SkyDrive):https://skydrive2020.com/archives/1560