オムロン ソーシアルソリューションズ(株)(OSS)と、近畿大学は、ドライバー安全運転管理サービス「DriveKarte®(ドライブカルテ) 」を活用した高齢ドライバーの運転技能向上を促すリアルタイム運転技能診断システムを開発した。本システムは、近畿大学理工学部 多田准教授と共同開発したもので、本システムを使ったサービスの実証実験を開始し、自動車教習所などの高齢ドライバー教育を必要としている事業者向けに、2020年度内に提供開始するとのこと。
今回開発したリアルタイム運転技能診断システムは、車両に取り付けた「DriveKarte」のカメラやセンサから出力されるドライバー画像や、位置情報、加速度などの情報を組合せて、自動で運転技能評価を行い、運転中のドライバーに対してリアルタイムに音声で危険運転を通知。教習所での実車指導中に本システムを使用することにより、ドライバーが危険運転に気づくことで安全運転技能の向上を実現する。また、教官の指導を補助することにより教官の負荷低減にも貢献するという。
本システムは、OSSの「DriveKarte」と、近畿大学多田准教授の開発した運転技能評価、通知システムを組み合わせることにより、運転中にリアルタイムでドライバーへのフィードバックを可能にした。今回開発した運転技能評価、通知システムは、指導員の安全運転知識をデータベース化し、ドライバーの技能を自動評価できるようにしたもの。実験により、機械によるリアルタイムでの運転評価、通知が、高齢ドライバーの運転技能向上の指導に有効であることが確認されている※。人による指導に加えて、機械による客観的な一定の判定による指導を行うことで、高齢ドライバーへの指導力の向上が期待できるとのこと。
※小坂田 光,多田 昌裕,岡田 昌也,蓮花 一己,リアルタイム安全アドバイスシステムの高齢運転者講習への応用,交通工学論文集(特集号A),Vol.4,No.1,pp.A_187-A_195,Feb,2018.
ニュースリリースサイト(omron):https://www.omron.co.jp/press/2020/02/c0213.html