モーションリブ(株)は、 リアルハプティクス(※1)ICチップ「AbcCore」を搭載した空気圧駆動システムの開発に成功した。これにより空気圧アクチュエータを用いた「センサレス力制御」「力触覚を伴う遠隔操作」「力加減を伴う動作の記録・再現」が可能となるため、空気圧アクチュエータを高度に知能化することができるとしている。
今回開発したシステムを利用することで、空気圧アクチュエータで力加減(位置・速度・力)のリアルタイム制御を力センサレスで実現し、力加減を伴う動作の記録・再現・伝送が可能となる。また、空気圧アクチュエータと電動アクチュエータといった異なる駆動機構の装置間での力触覚を有した遠隔操作が可能となるとのこと。
これまでの空気圧アクチュエータはあらかじめ決めた一定の力、ストロークでの動作は得意としていたが、リアルタイムな位置・速度・力の制御は難しいとされてきた。本システムを適用することで空気圧アクチュエータに加わる反力を力センサレスに推定することや、位置・速度・力の微細な調節が可能となるという。これにより、これまで空気圧アクチュエータでは達成が困難だった動作が容易に実現可能となり利用局面が飛躍的に広がるとしている。
本システムは、リアルハプティクス技術協議会(※2)の加盟企業との共同研究開発の中で提供を開始するとのこと。
※1 リアルハプティクス:慶應義塾大学で生まれたアクチュエータの力加減を制御する力触覚技術。
※2 リアルハプティクス技術協議会:リアルハプティクスを利用し、新たなビジネスの立ち上げ及び促進を目的とし、慶應義塾大学が運営する産学連携の協議会。
プレスリリースサイト(Motion Lib):https://www.motionlib.com/assets/press/PR20200001.pdf