日本材料技研(株)は、このたび、Ti3C2 MXeneの水分散液のサンプル販売を開始した。
二次元層状化合物であるMXeneは、米国ドレクセル大学で発明された異方性を持つナノシート形状の材料である。複数の遷移金属と軽元素の組み合わせで多様なMXeneが報告されており、同社は特にチタンと炭素からなる優れた導電性や分散性を示す Ti3C2 MXeneの工業的生産に取り組んでいる。
同社はこれまでナノシートが多数積層された多層MXene粉末のサンプルを販売してきたが、このたびnmスケールの厚みに剥離したMXeneを水中に分散させた、剥離MXene水分散液のサンプル提供を開始する。
日本材料技研は、塗布プロセスによって高温処理を必要とせず透明電極を形成可能な分散液を開発し、これを用いた透明電極とその応用例として光センサ(有機フォトダイオード)等を作製、発表してきた。※
Ti3C2 MXene分散液を成膜した電極は高い柔軟性と優れた電子物性を有することから、有機フォトダイオード等の電子輸送層をはじめ、幅広い応用が期待されるという。
Ti3C2 MXeneの水分散液に関するお問い合わせは、同社のホームページ(https://www.jmtc.co.jp/)より。
※2024年3月26日付ニュースリリース「東京大学×日本材料技研、MXeneを電子輸送層に用いた有機フォトダイオードの開発について応用物理学会で発表」
2024年5月17日付ニュースリリース「日本材料技研、MXene分散液の開発と、透明電極と光センサへの応用について、コンバーテック2024年5月号に寄稿」
2024年9月20日付ニュースリリース「東京大学×日本材料技研、MXeneを電子輸送層に用いた薄膜フレキシブル有機フォトダイオードの開発について応用物理学会で発表」
プレスリリースサイト(jmtc):https://www.jmtc.co.jp/