応用地質、表層傾斜計「クリノポールNEO」の販売を開始

応用地質(株)は、多発する豪雨による土砂災害の予防保全等を目的とした、地盤表層の傾きを計測する表層傾斜計「クリノポールNEO」の販売を開始した。

【開発の経緯】
クリノポールNEOは、「傾斜センサを多点に配置し、面的に広く斜面の挙動を把握することで、斜面の不安定な箇所を事前に把握したい」という事前防災のニーズを満たすため、斜面災害に関する知見を集積し、西日本高速道路エンジニアリング中国(株)とともに、共同開発した。

【機器の概要】
同社従来製品の「クリノポール」は、センサ部を地中に埋設し、温度変化の影響を低減させることで、精密なデータの取得が可能。「クリノポールNEO」はこの特長を生かし、最大20点の計測ポイントの測定データを近距離無線で1台の通信機能付きコントローラに集約することで、精緻な計測でありながら広く、面的に、かつ安価で簡単に斜面の挙動を把握することが可能となった。

さらに、観測したデータは、コントローラから同社クラウドへ自動でアップロードされるので、いつでも迅速に斜面の状態を確認することができ、斜面点検の労力軽減のほか、斜面などを管理される場合のDX推進を支援する。

【機器の構成】
① センサ部
 ロッドの先端に内蔵されたセンサにより2軸の傾斜と温度を計測する。
 サイズ:φ26mm×L850mm

② 通信部
 センサ部から得られた情報を無線通信でコントローラに送信する。
 サイズ:φ80mm×L206mm

③ コントローラ
 通信部から得られたセンサ部からの情報をLTE通信でクラウドにデータ送信する。
 サイズ:L175mm×W130mm×T45mm

■クリノポールNEOを活用した事前防災に向けた観測
安定性を監視したい斜面に、多数の「クリノポールNEO」を面的に配置する。周囲と異なる挙動を示す箇所が確認された場合には、該当箇所の詳細調査や追加観測、斜面安定度を高めるための対策検討を迅速に実施することで、崩壊を未然に防ぐ事前防災につなげることができる。

プレスリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000083.000047274.html