海洋研究開発機構(JAMSTEC)の情報誌「Blue Earth」海洋ロボティクス特集号

海洋研究開発機構(JAMSTEC)の情報誌
「Blue Earth」171号 海洋ロボティクス特集号のご紹介


 海洋研究開発機構(JAMSTEC)が発行している海と地球の情報誌「 Blue Earth 」の171号(海洋ロボティクス特集号:2023年3月発行)についてご紹介する。
 記事は以下の9項目の解説が掲載されており、JAMSTECが開発した、有人潜水調査船、自律型無人探査機(AUV)と有索式の無人探査機(ROV)の紹介に始まり、調査船や探査機に搭載された通信装置、センサ、カメラなどの機器とそれらを用いた制御や解析などの関連技術が解説されている。また、記事の後半には、調査船や探査機を用いた深海資源の調査や海洋ロボティクスで実現する未来像などが図を用いて分かり易く示してある。この分野に興味をお持ちの方には、一読の価値がある。

【解説項目】
1.JAMSTECの深海探査機
同機構が開発した有人潜水調査船「しんかい6500」、また、AUV「うらしま」、「じんべい」、「AUV-NEXT」、さらには、ROV「かいこうMk-Ⅳ」、「ハイパードルフィン」が紹介されている。

2.日本の周りにある深い海と日本のAUV
AUVに求められている主要な任務である海底地形データの取得についての現状と課題が述べられている。

3.8000m級AUVを開発する
水深8,020mの日本海溝最深部の地形データを採取できるAUV開発計画について述べられている。

4.水中音響通信をもっと高速に。そして通信と測位の統合も
AUVや「しんかい6500」と母船間の音波を用いた通信(画像データ送信、測位)と、効率化のための画像データ通信と測位の統合について解説されている。

5.新コンセプトの超深海作業型ビークルシステムを開発する
JAMSTECが提案している水深7,000mで運用できるランダーとROVで構成される新しいコンセプトの超深海作業型ビークルシステムが紹介されている。

6.画像処理技術で深海を検出する、海底の3次元形状を復元する
同機構が取り組む機械学習を利用した深海生物の自動検出と、複数の2次元画像から3次元画像を復元する2つの画像処理技術について紹介されている。

7.船や人に頼らない自動観測の世界を開く
AUVを用いた海洋観測の自動化について述べられている。目標は、岸壁を出発し海底の観測装置を巡りデータを回収したのちに岸壁に戻る技術の確立である。

8.水中光無線通信によって観測データを自動で”収穫“する
AUVで海底の観測装置からデータを回収する無線通信は現状では音波が主流であるが、大容量のデータ転送が可能な光通信技術の開発が進められている。

9.深海資源の調査効率を飛躍的に向上させる
深海資源調査の効率化のため、複数のAUVを同時に運用し広範囲の海底調査を同時に行う実験が進められており、その概要が解説してある。

記事の全体監修、取材協力は、本記事発行時、下記の方々が行っている。
【全体監修】
 同機構 研究プラットフォーム運用開発部門 技術開発部
 海洋ロボティクス開発実装グループ 石原靖久氏
【取材協力】
 同機構 研究プラットフォーム運用開発部門 技術開発部
 海洋ロボティクス開発実装グループ 
 中谷武志氏、澤 隆雄氏、前田洋作氏、各務 均氏、麻生達也氏
 基盤技術研究開発グループ 志村拓也氏
 深海資源調査技術開発プロジェクトチーム 大澤弘敬氏

本誌にご興味のある方は、下記URLよりアクセス頂きたい。
 https://www.jamstec.go.jp/j/pr/blueearth/


(文)一般社団法人 センサイト協議会 海洋産業部会 高橋 良文