長寿命小型スマートBluetooth機器の開発を簡略化するワイヤレスSoCおよびモジュール

STマイクロエレクトロニクスは、次世代のスマートな短距離ワイヤレス通信機器の高性能化・小型化・長寿命化を実現する新しいワイヤレスSoC(システム・オン・チップ)「STM32WB09」およびワイヤレス・モジュール「STM32WB1MMC」を発表した。これらの製品は、最新のBluetooth®規格を採用しているため、さらなるスマート化に貢献し、屋内における位置をセンチメートル精度で計算できるワイヤレス・ビーコンやデバイスの開発を可能にする。さらに、Bluetoothが持つ幅広い有用な機能もすべて搭載されている。

STの新しいワイヤレスSoC「STM32WB09」は、必要な処理能力とBluetooth RF技術のすべてを1チップに集積しているため、設計者はボードに直接実装して他の部品とも接続できる。また、最新のBluetooth 5.3ソフトウェアが付属しており、汎用32bitマイクロコントローラ(マイコン)STM32ファミリ用に開発された広範な開発エコシステムも利用可能。この開発エコシステムに含まれるPCベースの設計ツールや、基本的なソフトウェア、サンプル・コードは、アプリケーションの開発期間を短縮する。
STM32WB09は経験豊かな設計者に最適で、現在の市場で最小サイズの1つである小型チップ・スケール・パッケージをオプションとして使用できるメリットもある。

ワイヤレス・モジュール「STM32WB1MMC」は、エンジニアリングのスキルやリソースが十分にないユーザに最適。同製品には、認証取得済みのワイヤレスSoCと、無線システムに必要な外付け部品が集積されており、Bluetoothソフトウェアも付属している。そのため、チップを使う設計で直面する技術課題の多くを回避できるとともに、ワイヤレス通信の開発簡略化に貢献する。基本的なRF技術の知識しか持たない開発者でも、プロジェクトのリスク低減と高性能なワイヤレス製品の開発が可能である。これにより、ワイヤレス機能が使いやすくなるため、ユーザは付加価値をもたらすファームウェア開発に専念することができる。

STM32WB1MMCモジュールの利便性をさらに高めるため、STは新しい評価ボード「B-WB1M-WPAN1」も提供している。すぐに電源を入れて開発を始めることができるターンキー・ソリューションである。このボードには、システムに組み込むことができるモーション・センサや温度センサ、大気圧センサも搭載されている。また、外部アンテナ取付け用コネクタなど、利便性に優れた機能も搭載されている。

ワイヤレスSoC「STM32WB09」、ターンキー・ワイヤレス・モジュール「STM32WB1MMC」、および評価ボード「B-WB1M-WPAN1」は現在量産中で、新規設計にすぐに使用することができるとのこと。

STM32WB09は現在入手可能で、機器メーカーの量産機器に対応する。QFN32パッケージで提供され、単価は約1.36ドル。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001335.000001337.html