岐阜市、自動運転バスの通年運行事業開始

BOLDLY(株)は、岐阜市が実施する自動運転バスの通年運行事業(以下「本事業」)に協力し、2023年11月25日から岐阜市内で自動運転バスの運行を開始する。BOLDLYは本事業の全体管理者として企画・運営を担う他、自動走行の準備や、BOLDLYが開発・提供する運行管理システム「Dispatcher(ディスパッチャー)」を用いた運行体制の構築※1を行う。

岐阜市では、人口減少や高齢化による運転手不足や高齢ドライバーの交通事故などの課題解決に向けて、自動運転技術を活用した持続可能な公共交通サービスの構築を目指し、段階的に取り組みを進めてきた。BOLDLYはこれまで、自動運転バスの実証実験に2回協力し、岐阜市と共に技術や社会受容性などの検証を行った※2。その結果、岐阜市は自動運転バス3台を導入して5年間継続して運行することを決定した。

本事業では、中心部ルート(1周約5km、毎日運行)と岐阜公園ルート(1周約9km、土日祝運行)の二つのルートを、自動運転バス「ARMA(アルマ)」(フランス製)が自動運転レベル2で運行する。また、2023年度中をめどに、信号機などのインフラと車両を連携して自動運転率を向上させるための仕組みとして、信号協調(15カ所)および路車協調(1カ所)のシステムを実装する。これにより、自動運転レベル4での運行へ移行することを目指すとのこと。

<信号協調について>
中心部ルートの15カ所の信号機に装置を取り付けて、通信を用いて信号機の色の情報を自動運転バスに提供する。自動運転バスはこの情報を基に、信号機のある交差点で進行・停止を自動で判断する。このシステムにより、自動運転バスは信号機の色に従い、交差点を安全に自動で通過できる。
<路車協調について>
岐阜市役所前交差点で、信号柱に設置したAI(人工知能)カメラおよびLiDARセンサによって対向車や歩行者などの状況を把握し、右折する自動運転バスに対して進行・停止の指示を行う。このシステムにより、自動運転バスは周辺の状況に応じて安全に自動で右折できる。

※1 運行管理や車内でのオペレーター業務、遠隔監視は地元の交通事業者が実施。
※2 参考
2021年10月22日付のプレスリリース「岐阜県初となるハンドルがない自動運転バスの公道での実証実験に参画」(https://www.softbank.jp/drive/set/data/press/2021/shared/20211022_01.pdf)
2022年10月22日付のプレスリリース「岐⾩市役所周辺の市街地における⾃動運転バスの実証実験に協力」
(https://www.softbank.jp/drive/set/data/press/2022/shared/20221022_01.pdf)

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000084523.html