Starlinkを利用した、リアルハプティクスによる「感触の伝わる遠隔操作」の技術を提供

 モーションリブ(株)は、衛星通信サービスStarlink(※1)と同社のリアルハプティクス(※2)による遠隔操作ソリューションを連携することで「感触の伝わる遠隔作業」を可能とする技術の開発に成功し、提供を開始した。建築土木、農業、林業などのインターネット網を構築しにくい屋外の環境下でも遠隔作業が利用可能となった。

 同社は、危険作業の遠隔化による安全な就労や、身体障害などで移動に制限がある方も自由な就労/生き方ができる世界を目指し、「協働ロボット用感触伝送遠隔操作ユニット(以降、URH)(※3)」をはじめとした、リアルハプティクスによる遠隔操作ソリューションを提供してきた。

 今回、同社は衛星通信サービスStarlinkを利用して、屋外やルーラルエリアといったインターネットが整備されていない環境下でも「感触の伝わる遠隔作業」を可能とする技術の開発に成功した。Starlink通信環境の屋外拠点と光通信回線の屋内拠点間において各拠点の協働ロボット同士を遠隔操作し、土木作業や農作業を模した実証実験を行い、良好に作業ができることを確認した。

 これまで、遠隔地にリアルな感触を伝送するためには、5Gや高速インターネット通信網と言った整備されたインターネット網を必要としてきたが、今回開発された技術を用いることで、インターネット網の構築に課題を持つ環境においても繊細な感触を伝送し、操作者が移動することなく遠隔地のロボットを操作して様々な作業を行うことができる。
 また、この技術は協働ロボットのみならず、建設機械、農業機械や産業用装置など様々な装置への応用が可能であり、建築/土木または農業といった、現場でのインターネット網の構築が難しい業界での利用が期待される。

 今後もモーションリブは「世界に、やさしいチカラを。」を合言葉に、機械やロボットがやさしい力で人の生活に溶け込み、必要なときに適切な力加減をそっと提供できるような社会を、リアルハプティクスの技術を通じて実現していくとしている。

※1 Starlinkとは、スペースX社が開発した衛生ブロードバンドインターネットサービス。Starlinkは、スペースX社の登録商標。
※2 リアルハプティクスとは、慶應義塾大学で発明された、人の力加減や物の感触を正確に遠隔地に伝送できる制御技術。リアルハプティクスはモーションリブの登録商標。
※3  協働ロボット用遠隔操作ユニット(URH):ユニバーサルロボット(※4)を2台使った、6自由度の有線遠隔操作システム。最先端の感触制御技術リアルハプティクスを使用しており、ユニバーサルロボットが接触したモノの感触や、操作する人の力加減が遠隔地にリアルに伝わるため、触覚が必要な繊細な作業でも遠隔化することができる。  製品サイト:https://www.motionlib.com/product/urh/
※4 ユニバーサルロボットは、Universal Robots A/S社の登録商標。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000027265.html