NECプラットフォームズ、夜間でも鮮明にデジタル映像化し高度な監視業務のDX化を支援する超高感度低ノイズカメラ

 NECプラットフォームズは、人の目では認識できない闇夜でも鮮明なデジタル映像化が可能な超高感度低ノイズカメラ(型番:NC-H100) (注1)を10月1日から販売開始する。

 新製品は、微弱な光を捉える「高効率化特殊光学系(注2)」と、イメージセンサで検出した信号のノイズに対して抑制・低減を2段階で処理する「映像適応型デジタル信号処理エンジン(注3)」の2つの独自技術を搭載しています。これにより、当社の従来製品に比べ高感度撮影時のノイズを約75%(注4)低減することができ、従来製品ではノイズに埋もれて視認できなかった対象物の可視化が可能になる。昼夜・天候を問わず対象物を映像化して遠隔からモニタリングすることや、画像解析などの技術と組み合わせて様々な現場を映像化することが可能となり、監視業務の自動化・効率化によるDX化を支援する。

 夜間に対象物を撮影する際は、特殊なカメラである高感度カメラを一般的には使用する。高感度カメラは光を捉え増幅することにより映像化するが、人の目では認識することができない星明り程度の超高感度撮影の領域(感度:+60dB前後)に達すると、捉えたわずかな微光を増幅し映像化するため、輝度ノイズや色ノイズといった複数のノイズも増幅されることで対象物がノイズに埋もれてしまい、視認判別が難しくなる。
 本製品は、これまで撮影することができなかった環境でも独自の高効率化特殊光学系と映像適応型デジタル信号処理エンジンにより、非常に弱い光も検出しながらノイズを大幅に抑制・低減することで鮮明なデジタル映像化を実現する。これにより、自然災害対策として夜間の河川・海岸・山の斜面・火口監視や、安全対策としての鉄道や空港での不審行動や異常事態監視、放送局やケーブルテレビ局における報道用の定点観測、野生生物の生態観察、星雲・オーロラや天体観測などの様々な場面で活用することが可能。さらに、ノイズを大幅に低減したデジタル映像で対象物の画像判別がより容易になり、解析用システムによる画像の自動解析率が向上する。

(注1)「超高感度」とは、当社の技術指標ではゲイン(増幅率)+60dB以上のカメラ感度を指す。従来製品はゲイン+48dB以上であり撮影領域は「高感度」であるとして区別をしている。
(注2)高効率化特殊光学系とは、当社独自で新たに開発した特殊光学技術を用いて微弱な光の信号を余すことなく検出できる光学系部分。
(注3)映像適応型デジタル信号処理エンジンとは、超高感度撮影時に発生する様々なノイズ(輝度ノイズ、色ノイズ、熱ノイズ、ランダムノイズ、固定ノイズ、電源ノイズ、伝送ノイズ、回路内ノイズ、回路外ノイズ等)を複合的に組み合わせてデジタル信号処理を行うエンジン。
(注4)従来製品において感度約48dBでの撮影時に検出されるノイズ量と、新製品における感度約60dB程度での撮影時に検出されるノイズ量が同等。感度60dBは、感度48dBから4倍程度の増幅度が必要なことからノイズの75%(1/4)低減を実現した。

ニュースリリースサイト:https://www.necplatforms.co.jp/press/202309/20230920_01.html