インターディメンションズ、宮城県丸森町・東北大学と早期災害予測の実証実験開始

(株)インターディメンションズは、東北大学災害科学国際研究所と共同で、宮城県伊具郡丸森町の協力のもと、町内8箇所に「雨量モニタリング※1」を設置し、豪雨による河川氾濫や土砂災害の早期予測の実証実験(以下、実証実験)を、2021年9月2日より開始した。

インターディメンションズと東北大学災害科学国際研究所の森口周二准教授が共同開発した「雨量モニタリング」は、低コストに雨量、土壌湿度、土中水分量、温度データ等をリアルタイムに監視できる機器で、今回の実証実験によって蓄積される観測データは、森口准教授によって分析され,土砂災害予測研究の高精度化につながることが期待される。
また、本事業は、産学官連携による新しい防災の枠組を構築する取り組みであるという。

取組みの背景
宮城県丸森町は2019年10月の令和元年東日本台風による豪雨で、阿武隈川が氾濫し、町の中心部まで大規模な洪水被害に遭った。この災害は短時間で狭い範囲に多量の雨をもたらす線状降水帯の発生が要因の1つとされている。このような局所的な集中豪雨による土砂災害を精度よく予測するためには、より高解像な雨量分布が必要となる。
今後の豪雨災害で人命を守るため、丸森町を研究対象地域としている森口准教授と、丸森町の防災体制の改善について検討した検証委員会の委員長を務めた、東北大災害科学国際研究所の柴山明寛准教授が今回の実証実験のフレームワークを検討し、これまでの施工実績からインターディメンションズの「雨量モニタリング」が採択され、今回の実証実験が実現した。インターディメンションズは2020年7月に宮城県東松島市役所と同市内の避難所に指定される大塩小学校、宮野森小学校の 3 箇所設置に続く取り組みとなるとのこと。

※1雨量モニタリングについて
「雨量モニタリング」は、雨量センサに加え、土壌湿度センサと温度センサにより、局地的な雨量および土中水分量、温度を同時に計測できることが特徴です。各センサで計測したデータを総合的に分析し、土砂災害や河川氾濫等の予見に資する情報を提供する。
従来の広域を対象とした気象予測や土砂災害危険分布などに加えて、より詳細な雨のデータをピンポイントで把握し、雨量データに基づく判断基準を提供できるようにすることが目的。

ニュースリリースサイト(Interdimensions):https://interdim.co.jp/product/791/