ボールウェーブ(株)は顧客よりご要望の高かったミドルレンジの微量水分計を新たにラインナップに加えた。FalconTrace Platinum(FT-400WT)は露点 -90℃(0.1ppmv)まで測定可能で、低露点からの微量水分の上昇を1秒で測定できる高速応答性を有す。これまで測定が難しかった産業ガス中の水分子量が短時間に変化する様子を、インラインでリアルタイムに把握することができるようになった。品質モニタリングツールとして製品開発や製造に役立てて頂きたいとしている。
半導体デバイスの急速な高集積化・微細化に伴って、製造工程で使用される材料ガスの残量水分を1ppmv以下に抑える事が要求されている。 しかし、これまでの微量水分計は応答速度が遅く製造ラインの品質管理には不十分だった。
FalconTrace Platinumはボールウェーブのコアテクノロジーである「ボールSAWセンサ※1」を用いた微量水分計。ボールSAWセンサは、これまでの物理学の常識を超えた球上のSAW の長距離伝搬現象を利用した高速・ 高感度なガスセンサであり、センサ本体が直径 3.3mmの小さな水晶球であるため、半導体製造ライン、リチウムイオン電池製造ラインなどに容易に導入することができる。またセンサ本体の応答速度が速くセンサセルの体積も小さいため、水分量の変動にも1秒以内で反応し正しい値をモニタすることができるとのこと。
微量水分計「FalconTraceシリーズ」は、ppmv(100万分の1)からppbv(10億分の1)オーダーの微量水分が計測可能。高速・高性能版「FalconTrace」と、小型で製造工程に容易に導入可能な「FalconTrace mini」の二製品に加えて、今回新たにミドルレンジモデルとなる「FalconTrace Platinum」をラインナップして、産業ガス、半導体製造装置およびリチウムイオン電池メーカー等、様々な製造業に対して受注を開始したという。
※1 球状弾性表面波(SAW: Surface Acoustic Wave)を用いたセンサ
ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000038635.html