ネクスティエレ、リアルタイムデータを使って熱中症のリスクを見える化

ネクスティエレクトロニクス(株)は、2020年夏頃の本格販売を目指し、熱中症に対するリスクの把握・管理を目的とした「熱中症見守りシステム」を、新たに開発した。

本システムは、厚生労働省が熱中症の発生するリスクを把握する指数として推奨している、暑さ指数WBGT値(※1)を見える化し、熱中症のリスクを低減するシステム。センサを設置した場所のWBGT値を遠距離からリアルタイムで、スマホやタブレットなどにより簡単に確認できる。またWBGT値が一定のレベルを超えた場合に、警告メールを自動配信することも可能とのこと。

◆システムの特徴
センサ端末を測定対象現場に設置し、測定情報をクラウドサーバーへリアルタイムに送信・記録する。記録されたデータはPCやモバイル端末に送信され、遠距離から設置現場の状況を把握し、熱中症対策の実施を設置現場側に促すことができる。また設置現場側では、警報通知メールの自動配信に加え、センサ端末のLEDライトが点灯するため、タイムリーに熱中症のリスクを把握することができる。
このシステムは、障害物の影響を受けにくく、安定的に通信が可能な通信帯域を使用している。またメッシュ型通信(※2)を採用しているため、センサ端末の設置位置次第で非常に広い範囲をカバーすることが可能であり、更に、センサ・ホスト端末は、単三電池4本で1シーズン稼働可能な省電力設計。建設現場、教育施設、介護施設など、屋内外を問わず様々なシーンで活用できるという。
※1 WBGT値:①相対湿度、②日射・輻射熱、③周囲環境温度の3つの指標から算出される指数で、WBGT値が高い時に熱中症が起こりやすくなる。
※2 メッシュ型通信:子機(センサ端末)が中継器の役割をすることで、直接又は子機を中継して親機(ホスト端末)へデータ転送する方式

◆製品詳細
・センサ端末からホスト端末を経由して、設置現場のWBGTをリアルタイム(※3)にクラウドサーバーへ送信
・クラウドシステムのため、いつでもどこからでもPCやモバイル端末で設置現場の状況把握、ログ管理やグラフ化が可能
・設置現場管理者や作業員に対し、メールで警告通知が可能
・ホスト端末とセンサ端末間の通信は920MHz帯を採用し、障害物の影響を受けにくく、WiFi/Bluetoothに比べ安定した長距離通信が可能
・メッシュ型通信を採用することで、広域通信が可能
・設定したWBGTの警告水準に達すると、センサ端末のLEDが赤点灯し、設置現場で警告を視認することが可能
・蓄積されたログ情報と翌日の天気予報をもとに、翌日のWBGT予測を検討中
※3 通信環境によりタイムラグが発生することがある

プレスリリース(ネクスティエレクトロニクス):
https://www.nexty-ele.com/wp/wp-content/uploads/2019/09/Release_J20190903.pdf