ST、低自己消費電力かつ高効率の降圧コンバータを発表

STマイクロエレクトロニクス(以下ST)は、小型で自己消費電流が低く、すべての負荷電流値において高い効率を発揮するよう設計されたステップダウン・コンバータのST1PS01を発表した。同製品は、アセット・トラッカ、ウェアラブル機器、スマート・センサ、スマート・メータを含む、 IoT機器やキープアライブPOL電源の省電力化と省スペース化を実現するという。

ST1PS01は、同期整流を利用することで、 400mA全負荷時で92%、 1mA負荷時で95%の効率を実現。省電力設計機能により、自己消費電流をわずか500nAに抑えながら、低消費電力の電圧リファレンスを提供。また、軽負荷時のコンバータ電流を制御するパルス周波数カウンタに加え、 2つの高速コンパレータも備えており、出力リップルの最小化に役立つとのこと。

ST1PS01は、フィードバック・ループ補償、ソフトスタート回路およびパワー・スイッチを統合した省スペース・ソリューションのため、小型アウトライン受動部品を少数加えるだけで回路が完成する。インダクタ代表値は2.2µHです。また、出力電圧選択ロジックにより、外部電圧設定部品が不要であるだけでなく、モジュールの構成を製造時にデジタル的に行ったり、ホスト・システムによって出力電圧をオンザフライで変更する柔軟性が得られる。それぞれ4つのオプション出力電圧設定を備えた8品種が用意されており、 3.3V~0.625Vの安定化出力を選択できる。また、すべての品種にパワーグッド・インジケータが搭載されているとしている。

ST1PS01の入力電圧範囲は1.8V~5.5Vと広く、さまざまなバッテリ化学構造やシングル・リチウム・セルのようにシンプルな構成に対応でき、バッテリの放電に応じて寿命を延長できるため、設計柔軟性をさらに高めることができ、また同製品は、エナジー・ハーベスティング・システムを電源とする機器にも最適で、ノイズに敏感なアプリケーションにも対応可能な低ノイズ・アーキテクチャを備えているという。

ST1PS01は現在量産中で、400µmピッチのフリップチップ・パッケージ(1.11 x 1.41mm)で提供される。単価は、1000個購入時に0.686ドルとのこと

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000944.000001337.html