移動燃焼源(自動車)から排出される温室効果ガスの実測ソリューションの実証実験

(株)テックシンカーはUXアクセラレーションプログラム2022において、熊本県 山都町とユナイテッドトヨタ熊本(株)と協働して、「車両のCO2算定サービス」の実証実験を2023年2月上旬から実施する。本実証実験は、「燃料ベース手法」と「距離ベース手法」を組み合わせた測定方法を採用し、IoTデバイスとWEBアプリを通じて走行距離と燃料使用量をモニタリングすることで、排出量を実測ベースで算出する。

■実証実験概要
1. 燃料ベース手法と距離ベース手法を組み合わせた実測値により、正確に排出量を算出する
企業・組織は、活動ごとの排出量の測定・検証や対外アピール等を行うために、正確性が高いデータ/算定手法を採用する必要がある。本実証実験は、自動車の移動燃焼源の排出量算出の精度を最大化するため、GHG プロトコルが推奨している燃料ベース手法と距離ベース手法を組み合わせた測定方法を採用する。こうした2つの算定アプローチを組み合わせることで、CO2は燃料使用量から、またCH4及びN2Oは移動距離から「実測ベース」で算定することが可能となり、より正確に排出量を推計できる。また、データ取得の負担を軽減するため、IoTデバイスとWEBアプリを活用して活動量データ(下記)を収集する。
●主な活動量データ:実際の走行距離、燃料使用量等
●データ収集ガイダンス:走行距離の自動測定、燃料領収書の登録等

2. IoTデバイスで走行距離を取得
シガーソケットを利用して手軽に設置可能なGPSトラッカーとデータ通信用のSIMカードを用いて、車両の走行データを取得する仕組みを構築する。車のシガーソケットに設置するだけで利用できるデバイスを用いることで、現場の負担を軽減することが狙い。また、デバイス自体には通信用モジュール、GPS、加速度などのセンサが内蔵され、車両の位置情報を可視化することができる。

3. WEBアプリで燃料使用データを取得
燃料使用データは、WEBアプリを通じて使用量を記録する。スマホを通じて入力した情報を排出量の算出システムに取り込みやすいデータ形式にすることで、現場の情報入力の手間を最小化する。WEBアプリは予めダウンロードする必要はなく、インターネット(ブラウザ)より簡単に利用することができる。

■実証実験のスケジュール
期間(予定):2023年2月上旬~2023年3月下旬
実測車両数(予定):山都町の所有車両10台

■UXアクセラレーションプログラム2022について
UXアクセラレーションプログラム2022では、熊本県の半導体・自動車関連産業に続く「第3の柱」として、新たな産業の創出を目指すUXプロジェクトを推進している。熊本県内企業の多様な事業領域、豊富な経営資源と全国のスタートアップの特徴ある技術・サービスを結びつけるオープンイノベーションにより、新たな事業・サービスを創出し、地域経済の活性化に寄与することを目指す。
▼ホームページ:https://unidge.co.jp/project/ux_accelerationprogram2022

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000098041.html