オンセミ、ミュンヘンでの「electronica 2022」にて3つの賞を受賞。

オンセミは、2022年11月15日~18日にドイツ・ミュンヘンにて開催された「electronica 2022」に出展し好評を博した。メルセデス・ベンツが戦略的提携の一環として、全電動化VISION EQXXにトラクションインバータにオンセミの炭化ケイ素(SiC)技術を採用したとの発表を受け、多くの来場者がブースに集まった。また、2つの新製品が「Best in Show」賞を、さらにバイク用の先進安全ソリューションがRide Vision社と共同で「Electronics Excellence」賞を受賞した。

オンセミのVE-Trac SiCモジュールは、メルセデス・ベンツの全電動化VISION EQXXのトラクションインバータの効率向上と軽量化を実現し、電気自動車(EV)の航続距離を最大10%延長して、シュトゥットガルトからイギリスのシルバーストーンまでの1,202 km(747マイル)走破という記録を樹立した。両社は今後も他の車種で協業を継続していく予定。

オンセミの新製品Top-Cool MOSFETs トップサイド冷却MOSFETが、Embedded Computing Design誌の「Best in Show」賞を受賞した。この新しい製品はトップサイド冷却(Top Cool)を採用し、特にモータ制御やDC/DC変換など、要求の厳しい車載アプリケーションでの設計を支援する。サーマルパッドが上面に配置され、一般的なプリント基板(PCB)を介さずにヒートシンクに直接放熱することができる。PCBの両面を使用し、PCBに入る熱量を低減することで電力密度を高めている。新しい設計による信頼性の向上で、システム全体の寿命も延長される。

デュアル誘導型回転位置センサNCS32100も、Embedded Computing Design誌の「Best in Show」を受賞した。オンセミは、20年以上に及ぶ誘導型センサの設計に関する専門知識を活かして、誘導型エンコーダの高信頼性の利点と、一般的にはミドルエンドからハイエンドの光学式エンコーダが持つ精度や速度を実現した。この製品は、絶対位置と速度を直接出力するファームウェアを備えており、簡単な「プラグアンドプレイ」ソリューションを提供する。高度な構成機能により、さまざまなPCBセンサ設計と組み合わせて使用できるため、OEMでソリューションの構成と差別化が可能。

オンセミとRide Vision社は、業界をリードするオートバイ用衝突回避技術(Collision Aversion Technology:CAT)における提携が評価され、Electronic Specifier誌から共同で「Electronics Excellence Award」を受賞しました。このソリューションは、人工知能(AI)を備えたマシンビジョンを使用し、HayabusaセンサファミリのメンバであるAR0147ATが取得した高ダイナミックレンジのデータに基づいて動作するとのこと。

ニュースリリースサイト(onsemi):
https://www.onsemi.jp/company/news-media/press-announcements/ja/electronica-recap-onsemi-unveils-strategic-collaboration-and-takes-home-three-awards