TOPPAN、製造DXソリューション「NAVINECT®」で 設備保全を支援する「保全運用DX」の提供

凸版印刷(株)は、幅広い業界/業種向けの製造DX支援ソリューション「NAVINECT®(ナビネクト)」を2019年4月より提供している。
 このたび、製造現場の課題に合わせて必要な機能を組み合わせて導入できる「NAVINECT®ラインビルド(※1)」シリーズの新ソリューションとして、生産設備における保全活動の支援に特化した「保全運用DX」の提供を開始する。
 「保全運用DX」は、製造現場の保全活動における運営状況に適した複数のラインナップを揃え、PC、タブレット、スマートフォンなどのスマートデバイスを用いて運用する。設備の台帳管理、保全計画の作成、点検の結果報告などの機器管理による「予防保全」、異常報告や予備品の在庫を管理する「事後保全」、保全結果の分析や装置・センサから収集したデータをもとに異常傾向を捉える「予知保全」に関する機能を提供する。保全活動に求められる機能を網羅的に取り揃えており、製造現場で今必要としている機能から保全運用のDX化を段階的に進めていくことが可能だという。

▮開発の背景
 生産活動において設備の維持・管理は大変重要な課題である。設備を長年使い続けると、さまざまな箇所が故障し、性能低下や異常停止などが発生する。これらのトラブルが「納期遅延」や「品質不良」などを誘発し会社にとって大きな損害となりえます。また近年、少子高齢化などによる製造現場の労働人口減少、とりわけ技術の伝承が必要な「技能人材」が不足している一方で、設備の保全活動に必要なメンテナンス手法などの技術は、紙でのマニュアル管理や経験値として熟練者に属人化されていることが多く若手の作業者に伝承していくことの難しさから保全活動のレベル維持も課題となっている。
 このたび、凸版印刷は「NAVINECT®ラインビルド」の新ソリューションとして「保全運用DX」の提供を開始。生産設備の保全に関わる技術や情報をデジタル化し活用することで、保全活動の平準化や効率化による生産性向上を実現するとのこと。

▮「NAVINECT®ラインビルド」シリーズ、「保全運用DX」の特長
・豊富なラインナップにより製造現場の保全活動の状況に合わせた導入が可能
 保全活動の運営状況に応じた複数のラインナップを取り揃えている。保全作業および異常時の処理管理までの小規模な導入から、予知保全による未然対応や変更管理による徹底した品質管理まで、幅広い要求に対応が可能。必要な機能のみに予算を費やすことができるため段階的に保全レベルを高め、円滑なDX推進を支援する。

・作業のヌケモレを防ぎ、質の高い保全活動を実現
 定期的に実施する点検や交換・給油は初回登録しておくことで保全計画の自動作成が可能。また、その日に実施すべき作業項目が操作端末に自動的に表示される機能により、作業のヌケモレが防げる。必要な作業を確実に実行することで、設備を正常な状態に保ち、安定した製品品質の維持、設備故障の頻度低減などを実現する。

・保全作業と技術伝承の効率化を実現
 保全対象装置の取扱説明書や図面、作業マニュアルを事前に登録しておくことで、必要な時にすぐさま手元のスマートデバイスなどで確認ができるため、保全作業の効率化が図れる。また、現場における保全作業動画をアップロードする機能を活用することで、作業の平準化や匠技術の伝承など、多くの企業が課題として抱える属人化からの脱却を支援する。

▮価格  ・月額利用料:5万円〜(税抜) ※初期費用が別途必要。

▮今後の目標
 凸版印刷は、「NAVINECT®」を、製造業を中心に様々な企業に対して提供し、2023年までに100社への導入を目指す。
 「NAVINECT®ラインビルド」シリーズでは、製造現場の細かな用途に対応したソリューションの開発を進め、複数を組み合わせて利用できる「NAVINECT®」の利便性を追求したソリューションの提供を図る。
 凸版印刷は、デジタル化した製造現場の情報をもとに、企業間や消費者までサプライチェーン全体のDXを実現することで、バリューチェーンの最適化に繋がるソリューション・サービスを開発・展開していくとしている。

※1 「NAVINECT®ラインビルド」 デジタル化技術を活用して、製造工程の設備導入・再構築・運用サポートまでを製造現場の課題に合わせてカスタイマイズして提供する製造DXソリューション。
「NAVINECT®ラインビルド」紹介サイト:https://navinect.jp/app/solution-DX/

ニュースリリースサイト(TOPPAN):https://www.toppan.co.jp/news/2022/08/newsrelease220829.html