ST、産業・車載機器に最適な200mA出力のデュアル・オペアンプ

STマイクロエレクトロニクスは、高出力デュアル・オペアンプ「TSB582」を発表した。同製品は、産業アプリケーションにおける、モータ、バルブ、ロータリー・レゾルバ、および車載アプリケーションにおけるステア・バイ・ワイヤや自動駐車システムなど、誘導性負荷や低抵抗負荷の駆動が必要な回路に最適であるという。

TSB582は、4V~36Vの広範な電源電圧で動作し、最大200mAの電流シンク / ソースが可能な2個のオペアンプを内蔵している。これにより、ブリッジ構成で負荷を直接接続できるため、2個のシングルチャネル・パワー・オペアンプ、またはディスクリート部品で構成された高電流ドライバを、TSB582単体で置き換え可能。2個のオペアンプを1パッケージに集積したTSB582は、基板面積を最大50%削減し、部品数の削減に貢献する。

TSB582は、産業グレードと車載グレード対応品が準備されており、ロボットの移動や位置決めの制御、コンベヤ・ベルト、サーボ・モータなどの産業機器、ステア・バイ・ワイヤおよび電動トラクション・モータにおけるモータの位置検出や、自動運転支援システムおよび自動運転車におけるホイールの回転数トラッキングなどの車載アプリケーションにも対応可能。

また、過電流保護および過熱保護機能を内蔵し、レール・ツー・レール出力と最大3.1MHzのゲイン帯域幅(GBW)を備えている。動作温度範囲は、産業グレード / 車載グレード対応品ともに-40°C~+125°C。優れたEMI耐性と最大4kVのESD耐性(HBM)も備えている。

TSB582は、熱抵抗の低い2種類のパッケージ・オプションを用意しており、サーマル・パッドを備えたSO8パッケージ、およびサーマル・パッドとウェッタブル・フランクを備えたDFN8パッケージ(3 x 3mm)が用意されている。ウェッタブル・フランクは、はんだ付け後の検査が容易で、車載用の品質保証要件に対応可能。DFN8パッケージ(3 x 3mm)は、現在入手可能である。DFN8パッケージの車載グレード対応品およびSO8パッケージは、2022年第3四半期に発売が開始される予定。

TSB582は、STの10年間の長期供給保証の対象製品で、STのeStoreから無償サンプルを入手可能。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001256.000001337.html