アドバンテック、設置とメンテナンスの手間を大幅削減可能な、オールインワンAIカメラ

アドバンテック(株)は新しいエッジ産業用AIカメラ「ICAM-500」を発売開始した。NVIDIA® Jetson Nano™を組み込んだICAM-500は、産業グレードのSONY IMX 296イメージセンサ、先進的なLED照明、可変焦点レンズに加え、画像データ取得およびAIコンピューティング機能を兼ね備えているという。


●クラウドツーエッジのビジョンAIアプリケーションの開発・展開を加速
 アドバンテックのICAM-500は、コンパクトな産業用カメラシステムの中にNVIDIA Jetson Nano AIコンピューティングモジュールを搭載している。これにより、画像データ取得とAI推論機能を同一システム内で統合し、IPカメラ、クラウド、AI推論システム間の距離によるレイテンシーを低減する。また、FPGAベースのトリガー入力、照明ストロボ出力、MIPIインターフェースを備えており、低レイテンシーかつ高帯域幅の画像データ取得を行うことが可能。これらの機能により、現場でのAI推論の効率向上、AI自動光学検査、AI光学文字認識、エッジでの物体認識など、リアルタイムな応答性が求められるエッジAIアプリケーションに最適なソリューションが実現する。

 ICAM-500は、NVIDIA DeepStream SDKもサポートしている。AI開発者は、C/C++、Python、またはNVIDIAのローコードツールであるGraph Composerを使用して、ビジョンシステム内にスピーディに展開するために事前にトレーニングされたモデルを迅速に統合することが可能である。

●オールインワンソリューションにより、ビジョンシステムの設置とメンテナンスの手間を削減
 ICAM-500は、プログラマブル可変フォーカスレンズ、LED照明、SONY製産業用イメージセンサを搭載した高集積産業用AIカメラ。これらの機能により、設置やメンテナンスに必要な労力を軽減することができる。カメラの汎用設定、照明、1mの検査距離により、ほとんどのビジョンアプリケーションの要件を満たす事ができる。また、ICAM-500に内蔵されたボタンにより、スナップショットの撮影や機能のカスタマイズが可能。ユーザーはICAM-500を接続し、LANを使って制御するだけで、ビジョンシステムを実現することができる。 ICAM-500はUSBインターフェースを持ち、Wi-Fiや5Gアプリケーション向けの通信モジュールのソリューションを柔軟に接続することができる。これにより、AIソフトウェア開発者の参入障壁を下げ、ビジョンAIアプリケーションに踏み出すことが容易になる。 ICAM-500は、ユーザーがソフトウェアとハードウェアを容易に統合できるよう、ボードサポートパッケージサポートを提供する。

 ICAM-500は、照明、カメラ、AIコンピューティングをコンパクトなシステム(82 x 121 x 53 mm)に統合している。これにより、スペースを節約できるだけでなく、ビジョンソリューションプロバイダーがAIコンピューティング機器を追加で設置する時間を節約することができる。また、ファンレス設計のため、過酷な工場環境下等でも安心して使用できる。ICAM-500は、様々な産業用エッジAIビジョンアプリケーションに最適な製品であるとしている。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000073476.html