地温計測とAI未来予測で、最適な土壌環境へ「NileBank」

(株)ナイルワークスは、農業DXを推進している。農業現場における様々なデータを計測し、AI技術を活用した分析ソリューションの開発を進めている。


▮地温計測が、消毒効果の判断材料に
病原菌が死滅するのに必要な温度条件は様々だが、多くの菌が死滅するためには、一定時間以上、地温40℃以上が続く必要があると考えられている。太陽熱消毒(※)の際、センサにより、継続的に地温・気温を計測することで、病原菌に対する消毒効果や期間を判断する材料につながる。

※太陽熱消毒とは―
太陽熱エネルギーにより地温が上昇することで、病原菌や雑草の種子などを死滅させる防除技術。土壌の微生物相を残したまま消毒することができ、農薬の使用量・コスト削減にもつながる。

▮地温・気温・気象・土質データを組み合わせ、AIで未来を予測
ナイルワークスでは、2021年より、ビニールハウスでの太陽熱消毒、およびピーマン栽培におけるデータ利活用の実証実験に取り組んでいる。太陽熱消毒においては、センサで地温を計測することにより、消毒効果や期間の判断に役立つことが分かった。さらに、センサで計測した地温・気温と、気象や土質データを組み合わせ、土壌環境の詳細な分析モデルの開発を進めています。AI技術で未来をシミュレーションすることにより、資材選定などの栽培計画に活かすことができる。また、様々な土壌パターンでシミュレーションすることが可能であり、それぞれの状況に応じた肥沃な土づくりや環境負荷の軽減に貢献できるとしている。

▮「NileBank(ナイルバンク)」でデータ管理 ― トライアルキャンペーン実施 ―
センサで計測した地温・気温などのデータは、ナイルワークスが展開するデジタル農業プラットフォーム「NileBank」に蓄積。農業における各種データをデジタル情報として一元管理できるサービスである。煩雑で手間のかかるアナログ管理から脱却し、クラウド上で必要な情報をスムーズに閲覧することができる。リアルタイムで、関係者と情報共有することも可能なので、営農指導にも活用できる。
なお、技術を体感して貰うために、数量限定で「NileBank」のトライアルキャンペーンを実施中。

プレスリリースサイト(nileworks):https://www.nileworks.co.jp/news/press/20220722-22.html