世界初のダイヤモンド電極を採用した残留塩素濃度モニター「UP-400CL」

(株)堀場製作所(以下、当社)のグループ会社で水計測事業を担う(株)堀場アドバンスドテクノは、世界初※1のダイヤモンド電極を採用した残留塩素濃度モニター「UP-400CL」を5月23日に発売する。

食品材料の除菌・殺菌に使用する洗浄水(微酸性電解水、次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウム溶液等)は、食品衛生法や HACCP※2で定められた基準に準拠した残留塩素(有効塩素)濃度の管理が必要である。「UP-400CL」は、データ取得の自動化・一元管理により、残留塩素濃度のリアルタイムな連続測定・管理を実現し、手作業による濃度管理で膨大になる現場の作業工数の大幅な削減に寄与する。また、HORIBAの独自技術(特許出願済)により、野菜の灰汁などの影響を受けにくく、野菜洗浄中の残留塩素濃度も連続測定できるため、食の安全におけるさらなる衛生管理の強化に貢献する。

※1 ダイヤモンド電極を採用した残留塩素濃度モニターとして(2022年4月時点、当社調べ)
※2 Hazard Analysis and Critical Control Point:「危害要因分析重要管理点」
食品に関わる全ての事業者が自ら、製造工程ごとに考えられる危害要因(ハザード)を把握・分析し、コントロールすることで、食品の安全性を守る衛生管理の手法。食品衛生管理手法の国際的な基準

製品の特長
1.ダイヤモンド電極※3を採用し高寿命化、電解水も高精度に測定可能
高い感度と耐久性を誇るセンサとして研究されている、ホウ素を添加した導電性ダイヤモンドを電極に採用することにより、一般的なカーボン電極に比べて倍以上※4の高寿命化を実現した。従来法では欠かせなかったビーズ研磨も不要。また、一般的に使用される白金電極では実現できていない次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンを同時に測定できるため、pHの影響も受けにくく酸性/中性/アルカリ性の幅広い洗浄水を測定可能である。

※3 本電極は、堀場アドバンスドテクノと慶應義塾大学 栄長 泰明教授の共同研究成果に基づくもの
 http://chem.keio.ac.jp/einaga-lab/researchj.html#tema2
※4 2022年4月時点、当社調べ

2.洗浄水の採取・残留塩素濃度測定・データ出力を自動化、リアルタイムな管理を実現
自動サンプリング、自動データ出力で測定値を一元管理することにより、手作業での洗浄水採取と濃度測定管理にかかる工数を削減。約15秒間隔で自動的に測定するため、異常発生にも即時に対応できるリアルタイム管理を実現する。

3.メンテナンス工数を大幅に削減
機器の校正は半年に一度と頻度が少なく※5、また測定に試薬を必要としないため機器メンテナンスによる作業工数も削減される。

※5 同種同濃度の洗浄液を連続的に測定する場合(堀場アドバンスドテクノが設定する条件下での評価)

4.野菜洗浄中の測定を実現(特許出願済)
HORIBAの独自技術により、野菜等から出る溶出物(灰汁など)の影響を受けにくいため、食品洗浄後の洗浄液でも比色法と同等の測定精度を実現、連続的な測定を可能にした。

ニュースリリースサイト(HORIBA):https://www.horiba.com/jpn/company/news/