EPSON、ダム及び河川水門設備状態監視用のデジタル3軸振動センサを開発

 セイコーエプソン(株)は、国土交通省「ダム用及び河川用水門設備状態監視ガイドライン」河川用ゲート設備点検・整備標準要領の指針ISO10816/ISO20816(*1)電動機の判定基準準拠の振動センサ『M-A342VD10』と防塵防水RS422インターフェイス仕様の『M-A542VR10』を開発した。
両製品とも、エプソン独自の微細加工技術を用いた水晶振動センサ素子により、低ノイズ・高安定・低消費電力の特徴を持つ、デジタル速度・変位出力の3軸振動センサである。本製品は2021年12月より量産を開始する。

 地球温暖化により想定外の大雨や洪水が頻発する現代、治水に関わる水門・ダムの的確な稼働は、地域住民の安心・安全な生活に必要不可欠なものになっている。エプソンの振動センサは、国の管理指針に基づき水門・ダムのゲートを開閉するモーターの振動を計測し、装置の状態把握と適切なメンテナンスを実現するという。

■本製品(『M-A342VD10』『M-A542VR10』)の特徴
・ISO10816/ISO20816準拠:速度・変位の出力に対応
・広いダイナミックレンジ:振動の大きさに合わせ、測定レンジの調整が不要
・磁界影響を受けない:水晶式センサのため、強力な磁界が生じるモーターを高精度に測定可能
・ノイズに強い:ノイズの影響を受けにくいデジタル出力
・シンプルな測定環境:チャージアンプ、A/Dコンバーターなどの周辺機器が不要
・高い信頼性:平均故障間隔は87,600時間を保証

■本製品のアプリケーション
 堰(せき)、水門、ダムゲート、開閉用モーター、など

【用語説明】
*1:ISO10816/ISO20816
ISO(International Organization for Standardization)により作成された、回転機械および非回転機械で測定される機械振動の測定および評価に関する一般的なガイドラインを定める基本文書。

ニュースリリースサイト(EPSON):https://www.epson.jp/osirase/2021/211124.htm