屋外でのTOF方式3次元計測システム開発を容易に実現する「高耐光性3D TOFカメラ開発キット」

東京エレクトロン デバイス(株)〔以下、TED〕は、ソニーセミコンダクタソリューションズ製のTOFセンサ「IMX556」を搭載したTOFセンサーモジュールを開発し、屋外でのTOF方式3次元計測システム開発を容易に実現する「高耐光性3D TOFカメラ開発キット」を2021年1月15日より販売を開始する。

これまでスマートフォンやゲーム機で活用されていたTOF方式の3次元計測技術は、自動化・省人化が求められるウィズコロナの時代において、車やシニアカーなどのモビリティやロボット、生産設備などのFA分野においても需要の高まりが予想される。
しかし、これらの用途では屋外での使用機会も多く、パルス発光した近赤外光を測定対象物に照射してその反射時間を測定することで距離測定を行う従来のTOF方式による3次元計測では、太陽光など周辺環境の影響により正確な測定ができない場合があることが課題だという。

TEDでは2017年2月より高耐光性の3D TOFカメラ開発キットを販売していたが、今回、ソニーセミコンダクタソリューションズ社製のTOFセンサ「IMX556」を搭載したTOFセンサモジュールを新たに開発した。「IMX556」により反射光を効率良くとらえて集光することで、太陽光の影響がある屋外環境においても対象物の正確な距離測定が可能になり、高精細・高精度な3次元計測を実現したとのこと。

「高耐光性3D TOFカメラ開発キット」は、TOFセンサモジュールとサンプルアプリケーション、SDK(Software Development Kit)で構成されている。TOFセンサモジュール内のFPGAのカスタムや、サンプルアプリケーション・SDKによりPCベースでの評価環境やホスト処理システムを構築することで、 ユーザーの仕様に合わせた屋外でのTOF方式3次元計測システムを短期間で容易に開発できるとしている。

■TOFセンサーモジュール仕様
・解像度     :640 × 480
・FOV       :水平87°, 垂直67°
・光源      :NIR レーザダイオード (940nm) 4灯 ※Class1対応
・検知距離    :0.3m ~ 5m
・出力データ   :Depth, Confidence, Point Cloud(X,Y,Z)
・フレームレート :30fps (変調周波数10,20,100MHz)
          15fps (変調周波数10/100MHz)
・インターフェース:USB3.0 (カメラ側:MicroB / PC側:TypeA)
・電源      :DC12V, 5A_Max
・動作温度    :周囲温度0~45℃
・サイズ     :100mm×78mm×55mm
・OS        :window10 / Linux(Ubuntu 18.04)

製品サイト(TED):https://www.inrevium.com/product/tof-sq930pu-iv/