電力用変圧器の絶縁油中への空気混入を検出する 画期的な技術を導入

 ヴァイサラ(株)は電力用変圧器の絶縁油中のすべての溶解ガスの分圧の合計である、トータルガス圧を計測できる計測技術を提供開始する。この新しい計測技術では、気密不良や油漏れなどにより電力用変圧器の絶縁油中に混入する外気を、早期に検出することができる。これにより変圧器の長寿命化、大幅なコスト削減を実現できるという。
 この計測技術は、ヴァイサラの Optimus™ OPT100 DGA 監視装置(画像:以下OPT100)のソフトウェアリリースを通じて提供する。

■ トータルガス圧計測により空気混入を確実に検知可能
 密閉型変圧器の増加に伴い、酸素を含んだ外気の絶縁油中への混入が重要な問題となっている。これは、酸素により断熱材に使用されている断熱紙の経年劣化が加速するため。
 従来、空気混入は標準の絶縁油中ガス・水分の採油において酸素と窒素の比率を計測することで検出していた。変圧器内で酸素を消費する反応がある場合、酸素センサによる酸素計測では空気混入を検出することはできなかった。一方、窒素は変圧器内で生成されたり消費されたりすることがないため、窒素の値は時間の経過によって増加し、変圧器内の気体の大半を占めるようになる。
そのため、すべての酸素が消費されたとしても、トータルガス圧値により空気混入を特定することができる。さらに、トータルガス圧計測では窒素ガスブランケット変圧器の窒素ボンベが空であるかどうかも示すことができるとのこと。

■ メンテナンスフリーの絶縁油中ガス・水分オンライン監視装置OPT100
 この新しい計測ソリューションは、OPT100のソフトウェアリリースを通じて、現在OPT100を使用中の利用者に提供する。新規のOPT100については、この新しいソフトウェアが標準装備される。
 OPT100は電力用変圧器向けのメンテナンスフリーで絶縁油中の溶解ガスを計測・分析ができる監視装置。OPT100は部分真空を利用し、変圧器の絶縁油から溶解ガスを抽出する。また、圧力センサを装備することで、トータルガス圧の計測により空気混入を検知することができるという。

OPT100の製品サイト:https://www.vaisala.com/ja/opt100