産婦人科の「在宅・遠隔胎児モニタリング」の広域実証研究開始

メロディ・インターナショナル(株)は、公益社団法人 日本産婦人科医会と共同で、産婦人科の「在宅・遠隔胎児モニタリング」の実証研究を、埼玉医科大学病院産科・婦人科(亀井良政教授)を主幹研究機関として全国13の医療機関で開始したと発表した。

◇主な目的として以下の項目が上げられるとのこと。
a) 産婦人科領域における遠隔医療、オンライン診療の構築
b) 医療従事者の勤務環境改善、働き方改革サポート
c) 診療科偏在・地域偏在による地域医療の崩壊防止のための地域連携構築
d) より安全・安心な妊産婦の管理
e) 産科診療ガイドラインへのオンライン妊婦健診・診療の掲載
f) オンライン妊婦健診・診療を診療報酬上の評価対象とすること

◇実施内容
「遠隔胎児心拍数陣痛図を用いた在宅リアルタイム胎児サポートシステム確立に向けた予備的研究」
 胎児心拍数陣痛図(CTG)は、現在胎児の様子を非侵襲で知ることが出来る数少ない検査手法。胎児は低酸素状態などに伴い、心拍パターンの異常を生じることが知られており、産科医療においては、医療施設でのCTGによる胎児心拍と子宮収縮のモニタリングが、胎児の健康状態を評価する極めて有用な手段として汎用されている。妊娠25週以降の妊婦健診の際に一般にはノンストレステスト(NST)として、胎児の心拍数とお母さんのお腹の張りを図るという。
 実際には、妊産婦の合意の上で、外来や病棟内にて医師・助産師の指導のもとに「分娩監視装置iCTG」の使用方法を習得して、帰宅後に自身により胎児心拍・子宮収縮に関するデータを計測。これらのデータを、院内にいる医師がネットワークに接続されたタブレットなどで確認して、通常院内にて計測したものと同じデータが得られるか、また異常の早期発見に繋がるかなどを定量的に実証するとのこと。

ニュースリリースサイト(melody):
https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2020/04/20200420pdf.pdf