IoTおよびAI技術を活用。国内初「牛の診療費補償サービス」を開始

 三井住友海上火災保険(株)とデザミス(株)は、デザミスが開発した牛の行動モニタリングシステム「U-motion※1」に保険を付帯した「牛の診療費補償サービス」の提供を開始したと発表した。
三井住友海上とデザミスは、今後も畜産農家の課題解決に向けた新たなサービスを研究し、畜産業の発展に貢献することで、社会との共通価値の創造に取り組んでいくという。

「牛の診療費補償サービス」の特長
(1)U-motionの導入による牛の疾病・事故早期発見
U-motionの行動モニタリング機能・アラート機能により、牛の健康状態をリアルタイムで把握し、疾病・事故の早期発見が可能である。

(2)畜産農家の診療費自己負担分を補償
U-motionを装着している牛が家畜共済※2の疾病傷害共済の補償対象となった場合※3に、 組合員等の1割自己負担部分を支払う。そのため、診療費の全額が病傷共済金と損害保険金によって補償される。なお、U-motionに保険が自動付帯されるため、畜産農家に保険料負担はないとのこと。

※1:U-motionは、牛の首に取り付けたセンサーが牛の行動をモニタリングし、反芻・動態・横臥・起立等の牛の主要な行動を24時間365日記録することで、牛の健康状態をリアルタイムに把握できるサービス。 集積された行動データを用いて、人工知能が牛の異変を自動で検知し、疾病・発情・起立困難等の場合はアラートで知らせる。
※2:「農業保険法」に基づいて実施される家畜共済は、農業者があらかじめ農業共済組合(NOSAI)に共済掛金を出し合って共同準備財産を造成しておき、「家畜の死亡または廃用による損失」や「家畜の疾病または傷害の診療費の支払い」が発生した場合に、農業共済組合が被災した農業者に共済金を支払う制度。2020年1月以降に開始する疾病傷害共済では、初診料を含めた診療費全体の1割が自己負担となる。
※3:U-motionを導入していない牛は本サービスの対象外。プレゼントされる損害保険は、疾病傷害共済の共済金が支払われる場合のみ補償される。国が示す病傷事故給付基準外の診療費や、給付限度額を超える診療費については、病傷共済金と同様に保険金も支払われない。

ニュースリリースサイト(MS&AD):https://www.ms-ins.com/news/fy2020/pdf/0420_1.pdf