疾病による様々な歩き方の特徴を定量化する歩行特徴デジタル化技術を開発

(株)富士通研究所および富士通(株)は疾病の影響によって多様に発生する患者の歩き方の特徴を定量化する、歩行特徴デジタル化技術「FUJITSU KIDUKU Walking Engine(キヅク ウォーキングエンジン)」を開発したと発表した。

医療現場では、患者の歩行を観察することで症状を把握することがあるが、疾病の種類や重篤度合いによって多様な歩行特徴が存在するためデジタル化が難しく、現在は理学療法士が目視で行っていることが大半である。今回、両足首につけた市販のジャイロセンサの信号波形を用いて、動作変化時の特徴点を判定していくことで、左右の足のスイング時間やスタンス時間(※)、その左右の動きの差などを高精度に自動で定量化する技術を開発したとのこと。

「FUJITSU KIDUKU Walking Engine」により、筋骨格・脳神経・循環器などの様々な疾病の影響で現れる多様な歩き方の観察において、定量的な特徴把握を可能とし、回復過程の記録や遠隔モニタリングなど、業務効率化への貢献が期待されるとしている。

(※)左右の足のスイング時間やスタンス時間: 今回、1歩行周期の中で、片足が地面に着いていない期間をスイング時間、着いている期間をスタンス時間と定義。

プレスリリース(富士通):https://pr.fujitsu.com/jp/news/2019/09/18.html