​LIVOX TECH、LiDARセンサを7万円台で販売開始

LIVOX TECH(株)(以下Livox)はLiDARセンサのシリーズの販売を発表した。最初の販売はLivox Mid-40/Mid-100(写真)だが、Mid-40は7万7490円という手ごろな価格での販売開始としている。

Mid-40/Mid-100は発光および検出に高額なレーザーエミッターや性能が十分でないMEMSスキャナーを使用せずに、より低コストの半導体コンポーネントを採用している。走査ユニットを含むすべての光学システムは、光学レンズ業界で採用されている製品のように、実証済みですぐに利用可能な光学コンポーネントを使用している。このセンサは独自設計による低コストのシグナル収集法も導入し、優れた性能を達成しているという。

Mid-40/Mid-100は、同軸設計を活用した大口径屈折走査法を採用。このアプローチはレーザーディテクター・ペアを大幅に少なくし、高い点密度と検出距離を維持。この設計は製造時の光学的配列の難しさを大幅に軽減し、高い歩留まりを実現したとのこと。

Mid-40は、円形視野角38.4度、最大260メートルの検出距離がある(反射率80%の対象物)。また、Mid-100は3つのMid-40を内蔵し、水平方向の視野角98.4度、垂直方向の視野角38.4度の幅広い水平方向視野角を形成する。Mid-40のポイントレートは10万ポイント/秒、Mid-100は30万ポイント/秒。各センサの範囲精度(25mあたり1シグマ)は2cm(注1)であり、角度精度は0.1度以下。

Livox LiDARセンサの高度な非反復走査パターンは極めて正確な詳細を提供。これらの走査パターンは短時間で高い点密度を提供し、走査時間が長くなれば密度を高めることが可能。Midシリーズは従来の32ラインLiDARセンサと同等、ないしはそれ以上の点密度を実現できるという。

この3Dセンシング能力によって、Livoxはハードウエアおよび機械設計を最適化しており、Midセンサのコンパクトなボディ(注2)は既存の設計の中にユニットを容易に組み込むことができる。

すべてのLivox LiDARセンサは個別に完全にテストを行い、さまざまな環境で動作することが実証されている。すべての個体で、100klxの直射日光環境でも1000分の1以下の誤検出率(注3)。それぞれのセンサの出力はIEC 60825-1(2014年)のClass 1レーザー製品要件を満たし、人間の目にも安全(注4)。Mid-40/Mid-100はマイナス20℃からプラス65℃の範囲で動作し、異なる反射率の対象物の点群データを、常時確実に出力する。Livox LiDARセンサは可動電子部品を一切使用していないため、従来の回転LiDARユニットに共通の問題であるスリップリング障害などの課題を回避できる。
Livoxは、ソフトウエア、ファームウエア、アルゴリズムを含む光電子システムを最適化したことで、雨、煙、霧などさまざまな状況での適応性を高めることが可能となったとしている。

また、Mid-40/Mid-100のほかに現在、HorizonとTele-15の2つのLiDARセンサを開発中で、2019年第2四半期に発売予定とのこと。
Mid-40/Mid-100については、EU、米国、日本のDJIオンラインストア(https://store.dji.com/product/livox-mid )から購入することができる。まとめ買い割引あり。

詳細についてはLivoxのWebサイト:https://www.livoxtech.com/jp を参照。

※(注1)摂氏25度の環境で20メートル離れた対象物(反射率80%)を測定。結果は異なるテスト状況によって変わる可能性あり。
※(注2)外形寸法:88x69x76 mm(Mid-40)、142x70x230 mm(Mid-100)重量:約710 g(Mid-40)、約2200 g(Mid-100)
※(注3)検出範囲(100klxで)
  90 m @10%反射率
 130 m @20%反射率
 260 m @80%反射率
※(注4)Livox LiDARセンサは専門的な第3者機関によって厳格にテストされ、IEC 60825-1(2014年)規格に準拠するClass 1レーザー製品に認定された。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000042192.html