稲畑産業、インテル「RealSense」の代替3Dセンサを販売


稲畑産業(株)は2021年8月に事業撤退を表明したインテル社製3Dセンサ「RealSense」の代替品として、インテル社のパートナー企業であるLIPS Corporation(以下、「LIPS社」)製3Dセンサを販売代理店として日本国内向けに販売する。

■産業用途に特化した機能を付加、ソフト面の互換性も
 今回、LIPS社では2021年8月に事業撤退がリリースされたインテル社のステレオカメラ「RealSense」シリーズ代替品の開発に成功した。
 開発された製品は、従前から「RealSense」の課題とされていた防水防塵 (IP67)対応や、産業用途で需要の大きいIMU(ジャイロセンサ)の搭載、インターフェースを安定性に課題のあるUSBではなくEthernet規格に対応するなど、より産業用途に特化した機能が付加されている。
 また単なるハードウェアの代替品というだけでなく、ハードウェアを動かすためのSDK(Software Development Kit)や3D Middleware、3Dシステムなどソフトウェア側の互換性も高く、既存の「RealSense」を用いた開発環境のまま代替可能な点も特長である。

■インテル社とのパートナーシップを背景にLIPS社が早期から開発に着手
 3Dセンシング市場は労働人口の縮小に伴う省人化・自動化の流れとともに拡大傾向にある。その中で産業用3Dセンシング市場にて約50%のシェアを占めているとされるインテル社が、2021年8月に同社のステレオカメラ「RealSense」事業からの撤退を表明したため、「RealSense」代替品の需要が高まっている。
 LIPS社はインテル社とのパートナーシップ契約に基づき、かねてより自社製品の一部ラインナップにインテル社製「RealSense」を搭載してきた。こうした背景から、LIPS社では開発環境においても「RealSense」と互換性のあるSDK、3D Middleware等の提供を行ってきた実績があり、今回開発に成功したハードウェアやSDK、及びソフトウェア面でも互換性の高い3Dセンサの開発が可能となった。

■LIPS社の3Dセンサ製品
 LIPS社は、インテル社「RealSense」のFシリーズ、Lシリーズ、Dシリーズ(産業用途以外)の代替品としてStructured Lightリーズ」を開発した。さらに「RealSense」Dシリーズ(産業用途)の代替品としてStereo Camera方式「LIPSedge Sシリーズ」を新たに開発している。
 「LIPSedge Lシリーズ」では既にインテル社「RealSense F455/F450」と同等スペックを有する「LIPSedge L210u/L215u」の2品番を開発。「LIPSedge Sシリーズ」ではインテル社「RealSense D455」と同等スペックを有する「LIPSedge S210/S215」の2品番の開発が近日中に完了予定だという。(画像参照)

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000096607.html