「PTPF™」を活用したスマートシティ化への取り組みが福岡市実証実験フルサポート事業に採択

ぷらっとホーム(株)、(同)暗号屋、福岡地所(株)の3社が連携して取り組むIoTデータ取引基盤「PTPF™」を活用したスマートシティ化のプロジェクトが、福岡市と福岡地域戦略推進協議会が実施する「福岡市実証実験フルサポート事業」に採択された。

この度「福岡市実証実験フルサポート事業」に採択された実証実験プロジェクトは、IoTデータ取引基盤のプロトコルであるPTPF™を活用し、福岡市内にあるスタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next(以下fgn.)」に既に設置されたIoTデバイスデータの相互利用とデータ売買の可能性を探るというものである。
将来的には都市を超え、交通やエネルギーなど様々なデータの連携をPTPF™を通して行うことを想定しているが、まず本実証実験ではfgn. 施設内のIoTデバイスをPTPF連携してデータのやり取りを行い、自社でIoTデバイスを開発しなくともデータビジネスが可能になることを実証する。また、本実証実験を通して「データがいくらで売れるのか、どんなデータが売れるのか」など、データの価値についても検証を進める予定(※1)。
そして実証実験の発展形として、実験フィールドの拡大や、行政が保有するデータの活用検討、公共施設にあるIoTセンサの利用なども視野に入れながら、PTPF™を活用したスマートシティ化への促進に取り組みたいとのこと。
※1 データの価値検証に関して、本実証実験内では実際の金銭のやり取りは行わない予定。

■PTPF™について
PTPF™とはブロックチェーンを活用した「PTPF™プロトコル」で形成されたネットワーク。「PTPF™プロトコル」は”IoTデータの相互利用を促すプロトコル”であり、IoTデータに取引情報を付加し、データ取引を実現する。

1. IoTデータに共通言語を持たせて相互利用することが可能
各都市、各分野でバラバラにスマートシティ化に向けて進んでいたデータ活用だったが、IoTデータにPTPF™プロトコルというブロックチェーンを活用した共通言語を持たせることでIoTデータの取引が可能となり、開発コストをかけることなくあらゆる分野や都市で横断したデータの活用が容易にできる。

2. データに対価が支払われる仕組みを提供
PTPF™ではIoTデータの売買ができ、価値のあるデータに対価が支払われる。また、取引時にデータの売買に関わる各役割にレベニューシェア(※2)が行われ、デバイスメーカーがデータの収益を得ることにより、IoTデバイスの導入コストも下がる。これにより、多くのデバイスが設置でき、スマートシティ化の実現を加速するための、豊富で詳細なデータが取得可能。
※2 支払い枠が固定されている委託契約ではなく、パートナーとして提携し、相互の協力で生み出した利益をあらかじめ決めておいた配分率で分け合うこと。

3. 安心で主体的なデータ流通の実現
中央倉庫のようなデータの保管場所がなく、取引が成立するとIoTデータがリアルタイムで直接1対1で送信されるので、データがPTPF™に蓄積されることはない。加えて、個々のIoTデータが相互取引するためのブロックチェーンを使った共通言語(プロトコル)を持つことにより、データ提供者が承認しなければデータは取引されないため、データ流出や取引前での勝手なデータ利用などのリスクを防ぎ、データのプライバシーが保護された安心なデータ流通を実現するのもPTPF™が持つ大きな強みのひとつ。

上記のような特徴を持つPTPF™が実現すると、データ取引時の障壁がなくなると同時に、社会全体で共通のデータ活用が可能となることで、各都市が共同でスマートシティ化に取り組むことが出来る。さらに、データの売買に関わる各役割にレベニューシェアが行われることで、一部の企業による独占的なデータ活用の収益構造から、データの収益が分配される構造へと変わる。

本実証実験では、実証フィールドはfgn.から提供して貰い、ぷらっとホームは知財を提供、福岡地所はデータの価値及び取引の検証を行い、暗号屋はアプリの開発やPTPF™を分かりやすく社会実装するためのビジネスモデルの設計と最適化を行う予定。

プレスリリースサイト(plathome):https://www.plathome.co.jp/press-release/20220131-ptpf-fukuoka-city/