ST、USB PDの利便性と柔軟性を向上しデジタル設定可能な同期整流式 降圧コンバータを発表

STマイクロエレクトロニクスは、最大60WのUSB Power Delivery(PD)アプリケーション向けにデジタル設定が可能な同期整流式DC-DC降圧コンバータ「STPD01」を発表した。 この製品は、同期整流トポロジにより、電力効率の最適化に貢献するという。

STPD01は、6V~26.4Vの幅広い入力電圧範囲を備え、マルチポートACアダプタやUSBハブ、PCモニタ、スマート・テレビなど、幅広いアプリケーションに柔軟に対応することができる。I2Cを通じて設定される出力電圧は、最小20mVの電圧ステップにおいて3V~20Vの範囲で調整可能で、USB PD規格に対応する。STPD01は、電圧フィードバック抵抗分圧器を内蔵し、ケーブルドロップ補償機能を備えているため、銅配線や接続した出力ケーブルによる損失の影響を受けることなく、負荷に正確な電圧を供給可能である。

また、過電圧保護、過電流保護、および過熱保護機能を搭載している。さらに、放電回路やソフトスタート、減電圧ロックアウト(UVLO)、設定可能なウォッチドッグ・タイマなどの機能も搭載しているため、堅牢かつ安全なシステムの実現に貢献する。

STは、STPD01をベースとしたソリューションの開発期間短縮に向けて、USB Type-C® / PDデュアルポート・アダプタ開発キット「STEVAL-2STPD01」を提供している。同開発キットは、STM32 Nucleoボード「NUCLEO-G071RB」と組み合わせて使用する機能拡張ボードとして開発され、USB Type-CポートとSTPD01をそれぞれ2個搭載している。また、USB Type-C / PDのソース・アプリケーション用に、USB Type-Cポート保護IC「TCPP02-M18」を2個搭載している。さらに、対応するソフトウェア・パッケージ「STSW-2STPD01」には、STM32G07マイクロコントローラで動作するサンプル・アプリケーションが含まれている。STEVAL-2STPD01は、現在STのeStoreから入手可能。

STPD01は現在量産中で、QFN24Lパッケージ(3 x 4mm)で提供される。単価は、500個購入時に約1.58ドル。

ニュースリリースサイト(ST):https://newsroom.st.com/ja/media-center/press-item.html/n4422.html