STの、STM32WLマイコンが海南省(中国)のゴム農園の自動化に貢献

STマイクロエレクトロニクスは、システム・オン・チップ(SoC)として提供される世界初のLoRa®対応ワイヤレス・マイクロコントローラ(マイコン)「STM32WLE5*」が、ゴムの樹液採取の自動化を専門とするCIHEVEA社の樹液採取ロボットに採用されたことを発表した。
同社が開発したロボットは、低消費電力ネットワークの使用により、ゴムの木からラテックスを採取する作業の自動化に変革をもたらす。CIHEVEA社は、海南(中国)にある同社のゴム農園に200,000本以上のゴムの木を所有しており、革新的なソリューションを使用した樹液採取の生産性向上および出荷量の増加に取り組んでいるという。

IHEVEA社のゴムの樹液採取ロボットに搭載されたSTM32WLE5マイコンは、高効率・低消費電力の通信ハブおよび制御センターとして機能する。ロボットには、2つの高精度モータと温度、大気圧、湿度などの気象条件をモニタリングする環境センサも内蔵されている。STM32WLE5マイコンは、ロボットが木に固定された状態で、専用のLoRa®アプリケーション・ネットワーク・サーバを介してセンサのデータをメッシュ・ゲートウェイに送信する。サーバでは、農園内のロボットのモニタリング、テスト、デバッグ、調整が可能。プリセットされた条件がすべて満たされると、STM32WLE5マイコンがゴム採取用のモータを作動させ、自動的に木に切り込みを入れる。

CIHEVEA社の新しい樹液採取ロボットは、コスト・パフォーマンスと効率に優れたSTM32WLE5マイコンとLoRaネットワークを活用することで、ラテックスの収穫量を2~3倍に増加させると共に、木へのダメージを最小限に抑えることで生産寿命の延長に貢献する。また、困難かつ危険な樹液採取を自動化することで、労働上の課題解決にも貢献する。

STM32WLE5は、超低消費電力かつ複数の変調方式をサポートするワイヤレス・マイコンで、Arm® Cortex®-M4(最大動作周波数48MHz)、長距離通信が可能なSub-GHz無線、STの実績あるペリフェラルが搭載されている。小型パッケージ(UFBGA、5 x 5mm)で優れた性能を提供し、コスト・パフォーマンスにも優れている。また、スマート農場における堅牢性および性能の要件を満たすことができる。
STM32WLExマイコンは、LoRa®、(G)FSK、(G)MSK、およびBPSK変調方式をサポートするオープン・プラットフォーム。

*STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標。STM32は米国特許商標庁に登録されている。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001191.000001337.html