ST、LEDディスプレイ向けにエコ設計規格の200Wデジタル電源ソリューションを発表

STマイクロエレクトロニクスは、LED / 有機ELディスプレイ向け200Wデジタル電源およびアダプタの迅速な設計に貢献する評価ボード「STEVAL-NRG011TV」を発表した。この評価ボードは、エネルギー効率とスタンバイ電力において、最も厳しいエコ設計規格を上回る性能を実現するという。

STEVAL-NRG011TVは、STのデジタルPFC(力率補正回路)および共振LLCコンバータ「STNRG011」をベースに、優れた実績と信頼性を持つトポロジを採用しており、動作パラメータの設定・微調整による性能の最適化が可能である。また、デジタル制御アルゴリズムがコントローラのROMにあらかじめプログラムされており、プログラマブルな不揮発性メモリ(NVM)にパラメータのサンプルも保存されているため、コーディングが不要。

STEVAL-NRG011TVは、テレビのコントローラとオーディオ・サブシステム用の電源として12V / 4Aの安定した出力を提供すると共に、LEDバックライト向けに65V / 2.5Aの出力を提供する。90V~264Vの幅広いAC入力電圧範囲を備えているため、世界各地域の電源やアダプタに対応している。また、最も厳しいエコ設計仕様を超える性能を有しており、115Vおよび230VACで全負荷時に91%以上の効率、および無負荷時に120mW未満の消費電力を達成している。

ベースとなるSTNRG011には、8bit CPUサブシステム、PFCやLLC SMED(event-driven state machines)などのコントロール・ロジック、A/Dコンバータ、高電圧起動回路、パワー・マネージメント、保護回路などが搭載されており、高効率PFCコンバータ用の高集積ソリューションを提供する。2線のインタフェースを使用して外部EEPROMとの通信や遠隔モニタ、ソフトウェア更新などに対応可能。また、20ピンSO20パワー・パッケージで提供され、基板レイアウトの簡略化と小型化に貢献するとのこと。

STEVAL-NRG011TVは現在入手可能で、価格は約195.00ドル。STNRG011は現在量産中で、単価は1000個購入時に約1.56ドル。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001181.000001337.html